2013年8月26日月曜日

日本の海外展開の未来

1.日本の海外展開の未来

製造業で海外進出する可能性が高いところはほとんど進出してしまっている?
これから進出する予定の小売流通業は国内空洞化と関係がない。セブン&アイが海外に出ても空洞化するどころか、国内の経営企画部門、商品開発部門、海外指導部門、物流部門が拡大し雇用を増やす。
海外進出は製造業ではトレードオフであるが、小売流通業ではウインウインである。
日本企業は欧米企業と異なり、マニュアル化、モジュール化が幸い進んでいない。現場の暗黙知が多く、また現場は日々改善を行い進化する。海外法人は常に国内から連続的、継続的に指導を受け続けることが多い。手離れが悪い。納豆のように粘り糸を引く国内から海外に広がる系列型サプライチェーンを形成する。
したがって、日本企業の海外進出は、本国人材による長期の現地指導が続く場合が多い。日本企業は欧米企業と異なって国内空洞化を起こしづらい企業体質を持っている。

.製造業の小売流通業化 製造小売業モデル

製造業も顧客満足追求、ブランド化、サービス化によって、流通小売業化しつつある。したがって、海外進出はトレードオフではなく、ウインウインの傾向が強くなってくる。ユニクロもセブンイレブンも製造業の東レ、資生堂などとの強い関係なしには成立できない。東レ、資生堂は当然小売流通業化していくことになる。これがユニクロなどのいう製造小売業のモデルである。

2013年8月10日土曜日

現在の清家の研究課題 組織間関係・競争・多能化がキーワード

組織間関係における競争構造――中国政府との共同研究

 本研究は、中国政府と日本側研究グループにおける「日中産業競争力比較」共同研究2013年~2015年の基礎となる研究である。日本の有力企業は巨大な企業集団を作っている。中国の「中央企業」と呼ばれる中核国有企業100社は巨大な企業集団を作っている。
 この企業集団に属する各企業の関係は、組織間関係論で理解される。本研究は、「競争」が組織間関係において、どのような機能を持っているかを問題とする。組織間関係の中の企業群は協調と同時に競争する関係である。トヨタグループの企業はトヨタ自動車の戦略の中で、車種開発などで協調する関係であり、また複社発注、委託車種配分などで競争させられる関係である。
 本研究は日中の企業集団における組織間関係において、競争の持つ機能と構造、管理、日本企業が優れた面については中国企業への理論移転について考察する。

組織間関係とマトリックス構造――中国政府との共同研究

 本研究は、中国政府と日本側研究グループにおける「日中産業競争力比較」共同研究2013年~2015年の基礎となる研究である。日本の有力企業は巨大な企業集団を作っている。中国の「中央企業」と呼ばれる中核国有企業100社は巨大な企業集団を作っている。
 この企業集団に属する各企業の関係は、組織間関係論で理解される。本研究は、組織間関係がマトリックス構造で理解できること、そのマトリックス構造の中における管理機能の多能化の試みについて、小売流通企業集団の事例で説明を試みる。
 本研究は日中の企業集団における組織間関係において、マトリックス構造と管理について日本企業が優れた面については中国企業への理論移転について考察する。


大蔵省主計局と成長について――元事務次官オーラルより

本研究では元国務大臣・元大蔵省事務次官相沢英之氏に対し、2009年~2013年まで34回×2時間のオーラルを行った(伊藤隆東大名誉教授と2人で行い、今後国会図書館憲政資料室に永久保存の予定である)。この研究目的は日本の過去の経験が新興国などの今後の発展に役に立つのではないか、との国際知識移転の考えに立っている。この膨大な史料のうち、本報告は、特に主計局主計官と日本経済の成長、イノベーションに関わる部分についてのみ限定し、マネジメントの視点での分析を進める際の、問題意識、仮説案について列挙し、討議する。
主計官制度は柔軟な組織構造、職務割り当てがなされているなど、組織論、組織間関係論で説明できる可能性がある。本研究は、問題意識、仮説とともに、現在の財務省主計局との連続性、非連続などについても触れる。また膨大な資料の分析方法、国際移転手段についても論じる。

日中産業競争力比較の問題意識と枠組みについて

本研究は、中国政府と日本側研究グループにおける「日中産業競争力比較」共同研究2013年~2015年の政策課題、問題意識、分析の枠組み案、仮説案について考察する。日中の産業政策の政策決定過程の相違と枠組みの差についても論じる。また産業の集積地域の変動の可能性については、大震災、アジアの成長による日本海側への産業の集積の移動の可能性、中国における地方、海外への産業の移動にも触れる。対象とする主要産業は鉄鋼業、自動車産業、医薬産業である。中国鉄鋼業については過剰生産力の再編成の政策について、新技術開発を踏まえ研究する。
自動車産業における競争力では、東南アジアの日本車寡占市場の将来、将来技術について、考察する。日中産業競争力の未来については、都市化における健康創造と医薬・機器競争力、産業競争力と金融、政治動向、またマスコミ・インターネット、ロボットについても論じる。

日本企業の強みを活かすには、転換の速さ、プロセスの短縮より、職務の加速を!

スピードは3型に分かれる。

1.戦略意思決定の早さ+転換           米国  
   
   スーパーマン経営者による変化対応

2.リバースエンジニアリング+プロセスの短縮  韓国  

   短期的成果に繋がらない職務の削除

3.センサ軌道修正+職務の加速          日本  

  センサ追尾誘導ミサイルのイメージ


日本の組織の強みは

3、顧客に対するセンサを鋭くして、「誘導ミサイル」のような職務によって顧客を満足させた者が最終勝者になる。職務は改善・訓練によって加速させる。

2013年8月9日金曜日

富山大学清家研究室近況 院生富山ベンチャーサミット出場 3年生総曲輪商店街でビジネス競争中

1.富山ベンチャーサミット出場 8月3日 高岡瑞龍寺講堂


1)清家教授パネルディスカッション講演


2)石塚研究員(地域ベンチャー研究会)・大塚君(大学院人間発達学研究科)

 途上国支援子ども科学実験教育ベンチャー発表

   富山ベンチャーサミット最優秀賞受賞

3)院生 2年生肖君(大連出身) 1年生強君(西安出身)

 日中連携遠赤外線先端素材ベンチャー発表



2.学部3年生商品企画開発学生ベンチャー 8月2日~

     「営業しながら企画しろ」 

 8月中開いています。
 
総曲輪商店街で 

学生起業「スムージーカフェ」を開いています。男子2人 女子3人

                 ひんやり抹茶スムージー、甘酒スムージー他
           
学生起業「6種どら焼きショップ」を開いています。 男子3人 女子2人

                 冷たくて美味しい。


2013年8月3日土曜日

富山空港、高岡駅を海外企業に売却するとするといくらで売れるか?値段を見積もって県民に示すのは富山大学経営の教授の仕事かな(^^)

富山空港は、

新幹線が来る2年後には急激に市場価値「値段」が下がる。

いくらぐらい下がるか?

皆さん考えて見ましょう。

現在もおそらく毎日富山空港は値段が下がっていっている。

海外の事例も含めて、減価のカーブ、スピードを計算できると思われる。

富山空港を日本企業が買収する場合?

海外企業が買収する場合で「値段」は異なるだろうと思われる?

海外企業に売れば、富山空港はどのようになるか?

考えてみると興味深い。

富山県内に「外国」ができる。

21世紀「出島」はどのようなビジネス効果をもたらすだろうか?

次に

高岡駅は

新幹線が来る2年後にはどうなるだろうか?

金沢にストロー効果で乗降客を吸い取られてしまうのか?

観光の視点で・・・

金沢は観光客年間800万人程度

高山は観光客年間400万人程度

立山黒部は観光客は年間100万人程度

高岡駅を海外企業に売却するとすれば、海外企業はどのくらいの「値段」をつけるであろうか?

この「値段」も計算することはできるか?

見積もって県民に示すのは富山大学経営の教授の仕事かな