2025年11月13日木曜日

 

中国デジタル製造の世界奔流とトランプ大統領の米国ファースト
――
世界サプライチェーンの混乱の中での漁夫の利――

 

目次

1.欧州の対ロシア臨戦態勢までの史的仮説

2.中国は世界最大のデジタル実験場

3.中国は道を作る

4.トランプ大統領の登場

 米国は挑戦者に容赦ない。サプライチェーンの分断

5.日本の戦略

 日本企業はどう漁夫の利を得るか?

6.今後の未来仮説

 

1. 欧州の対ロシア臨戦態勢までの史的仮説

第二次世界大戦後のドイツ、日本のモノづくりの世界展開

欧米のモノづくり力の低下

中国のモノづくりの世界被覆化(G7の生産移転)

さらに欧米のモノづくりの空洞化

中国のGXの世界進出(太陽電池・蓄電池・EV

ロシアの資源ビジネスの未来が暗いとのプーチン政権の判断?

旧ソ連の復活の野望?(ロシア軍ウクライナ侵攻、カザフスタン等の併呑)

欧州の臨戦態勢、ここで、G7の戦闘能力の低下が顕在化

 

2. 中国は世界最大のデジタル実験場

食料から材料、商品、製品は中国が世界シェアの半分を占める。

中国の全てのモノ等が、今後10年、世界のスタンダードになる。

例えば、世界の総合病院の半数が中国になれば、医療機器のスタンダードが中国仕様になる。

製品はデジタル化でサービス製品へ

 

中国デジタル政府がデジタルハイテク産業を作る。工業情報化省等が主導する。

 

自動運転車、ロボット、AIは急増、世界へ。

自動運転車はEV技術をもとに、中国の路上で走行テストを行い。無人タクシーの料金は有人タクシーの半額である。

高度1千メートル以下でのドローン、空飛ぶクルマなどの活用が進む。

ロボットは産業ロボットからサービスロボットまで開発が奨励される。ロボットの「手」の量産、大幅低価格販売へ。今後、人型ロボットの各部位の量産化、大幅価格低下が進む?

AIは、全国全産業での利活用が進む。

 

中国製品デジタル化の驚くべき近未来

大学の先端研究、企業の先端技術は20代だけで、中国はどんどん進めています。

中国企業など、先端技術テーマを社長が見つけたら、社内ではなく、有名大学の修士に求人をかけて、三年で実現させます。

情報が飽和している北京、広東、浙江省などは、極めて若い年長者を超える人材が次々登場して、その業界の世界を変えてしまう。

それをさらに加速するのが、生成AIで、小学生、中学生に凌駕される分野が中国では今後続出する可能性がある。

(上記は、今後世界のどこででも起こる現象かもしれない)

 

太陽光発電、原子力は世界最大。5万基の人工衛星で地球を覆うデジタル製造計画が進む。

GXの中心となる太陽光発電の大半は中国製である。

東南アジアのGXは中国の太陽光発電と蓄電池によって、実現される。現在ベトナムなどは中国からの電力送電に頼っている。

原子力発電は世界最大の規模になる。技術はフランス、ロシアとの連携である。グローバルサウスの国にとって、原子力と核武装は夢。

人工衛星などの宇宙、そして海洋はフランスとの関係が強い。

中国の理系のトップ校清華大学は大学院生が37千人(2021年)。東京大学は1万2千人の3倍である。

修士課程は2万人、東京大学の修士課程の6千人の3倍。

博士課程は17千人、東京大学6千人の3倍。

学部生は1万6千人、東京大学1万2千人の1.3倍。

北京大学は大学院3万人(2024年)、修士課程17千人、博士課程13千人。

 

太陽光パネルは中国が世界の8割を生産する。

 

世界の需要に対して太陽光パネルの生産能力は2.5

タクラマカン砂漠など、新疆ウイグルは、空前の規模の太陽光パネルが敷かれている。

最近は農地に、太陽光パネルを組み合わせても置くなど工夫も見られるが、

某中国太陽光パネル生産の大企業は、原発16基分の太陽光パネルを生産。国内の広大な砂漠などに敷くなどしても内需は30%、世界へ70%は輸出。

太陽光パネルの価格急落での政府の需要創出は、国内での激烈な競争を生じ、中国人経営者は疲弊

 

太陽光パネルの輸出単価は急激に下がり、中国以外の海外企業は太刀打ちできない。

 

将来5万基の人工衛星でグローバルサウスをも覆う。米国との人工衛星競争。

衛星インターネット通信網を構築する中国の計画

GW(国網)        12,992    中国衛星網絡集団             国有      

G60(千帆星座) 15,000      上海垣信衛星科技             国有      

Honghu-3(鴻鵠)             1万基 上海藍箭鴻擎科技             民営      

(出所:中国航天科技集団の発表などからジェトロ作成)

宇宙と海洋開発はフランスとの協力

広東省、浙江省をデジタル実験場にして、ハイテク技術と合わせて、東南アジアへ、そして世界制覇を狙う。

 

まとめ

AIの価格は安い。日本より一桁安い。日本なら導入に数千万円かかるのが、中国では数百万円で驚く。

食料から材料、商品、製品は中国が世界シェアの半分を占める。

原子力はフランスとロシア、宇宙、海洋はフランスの協力

中国製品が世界のスタンダードにならないのは不思議である。

広東省、浙江省をデジタル実験場にして、ハイテク技術と合わせて、東南アジアへ、そして世界制覇を狙う。

0 件のコメント:

コメントを投稿