2012年5月15日火曜日

飛込み営業 ルート営業 ソリューション営業 開発営業 事業営業

かつて営業は「飛込み営業」と「ルート営業」の2種と言われた。不特定顧客を対象とする飛込み営業と特定顧客を対象とするルート営業である。セブンアイはスーパーマーケット、コンビニの不特定顧客を特定顧客に変えるビジネスモデルである。
 日米欧のような成熟社会では営業は大変困難な仕事である。顧客はモノと情報で満ち足りており、商品は売れない。顧客は自動車も家電もほとんど揃っており、特に高齢者は消費しない。高齢者は食品も下手に食べると糖尿病になってしまい、食事も酒も慎む。
 そのような日米欧の顧客に営業するために工夫されたのが、「ソリューション営業」である。商品を売るのではなく、顧客の問題解決(ソリューション)を売るものにする。商品に加え、センサ(商品と周辺からの情報取得)・サービス・コンサルタント(相談・苦情処理も含む)・金融・保険で顧客の問題解決を支援する。これで成功したのがIBM、GEである。
 しかし、ソリューション営業も度が過ぎると「小さな親切大きなお世話」で顧客は鬱陶しくなる。
 第4番目の営業が、開発営業である。営業現場で商品を開発する。コンビニ業界の「部会」と呼ばれる組織では、開発営業である。セブンイレブンの部会の場で、メーカーの技術、研究所まで集まって商品を開発する。開発営業である。パナソニックはヤマダ電機で商品開発(開発営業)を行えば、莫大な利益を出すと思われる。開発営業は主役であり、本社も研究所、工場も主役の下請けになる。
 第5番目の営業は事業営業である。事業営業は商品ではなく事業そのものを創る営業である。技術者、工場、研究者などはその事業の下請けになり、事業営業おの指示で編成される。事業営業で現在成功しているのはアップル、サムスンである。アップルのジョブズはインターネット、携帯電話の現場でアップルという事業を創業した。これは事業営業者といしてのジョブズの側面である。サムスンは工場を事業の中心として、日米、新興国の企業を下請けにしてコストと下げ、市場を世界に広げて音楽事業、スマートフォン事業を創業した。日本は技術・コア部品をサムスンへ提供、サムスンはそれを短期間で事業化して、そこへ多くの企業を巻き込んだ。

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