2015年1月30日金曜日

無人消費 ロボット消費 ロボット経済=無人経済 

無人消費 ロボット消費

ロボットやネット上の人工知能ソフト(ネットロボット)は消費するか?

ロボット、ネットロボットが生産、販売する、無人生産、無人販売については異論は無い。ここから産まれる議論は、人間の雇用を奪う、失業というネガティブな議論である。

経済は、生産、販売、流通、消費、投資で成り立つ。

このうち、消費を増加させる経済的行動をロボットが行えば、経済は拡大し、ロボットの登場は雇用増につながる。

そのための鍵は、ロボットがどこまで人間化するかである。完全に人間の子供をロボットが代替できれば、人口増に繋がり、人口が増加した分だけ経済が拡大することになる。

かぐや姫が、宇宙人の作ったロボットであった。

そう考えてみよう。

ロボットかぐや姫は経済にどのような影響を与えたであろうか。

もし、ロボットかぐや姫が経済を拡大したとするならば、かぐや姫を大量に複製するプロジェクトに成功した国家が登場すれば、その国家が未来の覇権国家となるであろう。

さて、ロボットかぐや姫で世界経済で覇権を握ろうとする国家の元首が登場したら、彼はどのような政策を立案するであろうか?

その国家の人口は1億人としてみよう。人口大国中国13億人、インド12億人、経済大国米国3億人を考えると覇権など夢物語である。

移民は、国民感情もあって進まない。

さて、

第1政策
 ロボットかぐや姫をどのくらい量産すればよいか。人口大国中国、インドを凌駕するためには、一桁上回る人口101億人を目標にしよう。ロボットかぐや姫は100億台生産することにする。

もし、ロボットかぐや姫が人間とまったく同じ機能を果たせば、世界人口70億人+100億人の過半数を占めるので覇権を握れる。

しかし、現在のロボット技術、人工知能技術では、到底人間と同じ機能を果たすことは難しい。

さて、どうすればいいか?

1.人間の徹底研究チームの結成
 産学官の英知を集め、人間の子供が生まれて死ぬまでの過程を完全にロボットで実現できるか、研究を行わせる。

2.現在の技術では難しい。したがって、悪意を込めて、「騙し」をどこに入れるか。かぐや姫は翁と媼、天皇にもロボットだと見破られなかった。

3.育ての親、職場の同僚、社会の仲間、結婚相手、子供、老人仲間のすべてに見破られないで、90年後に亡くなる(月に行ってしまってもOK)ようなロボットを作れば、ロボットかぐや姫プロジェクトは成功する。

しかし、体を持ったロボットはあきらめよう。どんなに人間らしいものを作ってもとても人間を騙すのは無理。

それでは、人工知能ソフト=インターネットの中のロボットならどうだろうか?

具体的には、スマホ上に登場するキャラクター+人工知能で勝負しよう。そのスマホのキャラクターが人間と同じ消費をすれば、経済効果は人間と同等である。

まず、人間はどのくらい消費するか、から考えてみよう。

1.人間は、生まれる時に病院で消費し、その費用は親に負担させる。年50万円

2.幼児の間は、スーパーマーケット、コンビニ、遊園地で消費し、親に負担させる。年100万円

3.生徒の間は、学校(小学校、中学校、高校)、スーパーマーケット、コンビニ、遊園地、ゲーム機で消費し、親に負担させる。年150万円

4.学生の間は、大学、スーパーマーケット、コンビニ、遊園地、盛り場で消費し、親とアルバイト先に負担させる。年250万円(親負担200万円、アルバイト50万円)。

5.若手社員の間は、デート、交際、スーパーマーケット、コンビニ、盛り場、旅行、親への支払い(50万円)、貯金(50万円)で消費し、就職先に負担させる。年350万円。

6.結婚生活の間は、スーパーマーケット、コンビニ、自動車、住宅費、育児(年100万円~200万円)×2人で消費し、就職先に負担させる。年650万円。

7.老後生活の間は、投資(株・ベンチャー)、孫お小遣い、コンビニ、病院、保険、自動車で、貯金で負担する。

これをスマホの中のネットロボットに当てはめると

1.人間(ネットロボット)は、生まれる(開発された)時に病院(開発者に開発費支払)で消費し、その費用は親(購入者・投資家)に負担させる。年50万円
ネットロボット購入費50万円

2.幼児(初期学習)の間は、スーパーマーケット(基本ソフト)、コンビニ(ソフトダウンロード)、遊園地(ローカルソフト)で消費し、親(購入者・投資家)に負担させる。年100万円

初期学習費用年100万円=基本ソフト群選択購入費30万円+ソフトダウンロード費20万円、ローカルソフトダウンロード費50万円。

3.生徒(学習)の間は、学校(小学校、中学校、高校)(インターネット学習)、スーパーマーケット(インターネット情報収集)、コンビニ(問題解決ベンチマーク)、遊園地(ローカル情報)、ゲーム機(遊び問題解決)で消費し、親(購入者・投資家)に負担させる。年150万円

4.学生(実用試験学習)の間は、大学(インターネット実用試験)、スーパーマーケット(インターネット情報収集)、コンビニ(問題解決ベンチマーク)、遊園地(ローカル情報)、盛り場(遊び問題解決)で消費し、親(購入者・投資家)とアルバイト(実用試験ベンチマーク顧客)先に負担させる。年250万円(親負担200万円、アルバイト50万円)。

5.若手社員(ビジネス受注)の間は、デート(リンク先ソフト探索費用)、交際(ビジネス検索費用)、スーパーマーケット(インターネット情報収集)、コンビニ(問題解決ベンチマーク)、盛り場(遊び問題解決)、旅行(異業種情報探索)、親への支払い(購入者・投資家へのリターン50万円)、貯金(再投資費用50万円)で消費し、就職先に負担させる。年350万円(ビジネス受注売上)。

6.結婚生活(ビジネスリンク、生産ソフトと営業ソフトのリンクとか)の間は、スーパーマーケット(インターネット情報収集)、コンビニ(問題解決ベンチマーク)、自動車(異業種情報探索)、住宅費(ネット使用料・管理費)、育児(再投資費用年100万円~200万円)×2人、貯蓄(自動預金)で消費し、就職先に負担させる。年650万円。

7.老後生活(ビジネスメンテナンス)の間は、投資(プログラム売買:株・ベンチャー)、孫お小遣い(投資)、コンビニ(問題解決ベンチマーク)、病院(バージョンアップ)、保険(損害賠償)、自動車(異業種情報探索)で、貯金で負担する。

未来予想図

1.未来予想図

 世界は激動期を迎えている。世界のほとんどの人は家が無い。家なき子である。彼らは米国型の家が欲しい。今彼らが住んでいる家と町は、家でもなければ、町でもない。彼らは米国型の住宅、都市に住みたいのだ。
新興国、途上国の人は米国のようなガレージ付の住宅で暮らし、新幹線、飛行機に乗り、スマホを持ちスマートビルで仕事をしたいと願っている。その潮流に乗れない企業は歴史に置いて行かれる。中国だけでも100万都市が245もある。日本国内のビル需要の数十倍のマーケットが世界に開く。世界中に10億を超える米国型住宅が建設され、数十億のドア、数百億の窓が必要になる。その窓から見える近未来に、世界のアルミニウム企業の社長は、自社の未来予想図を描く時代である。
残念ながら、その世界に造られる都市をデザインするのは欧米人である。インフラを提供するのは欧米企業とそれを追随する中国、韓国である。日本の建設土木業などは海外インフラ投資では大きく遅れた。スピードと建設費で勝る中国、韓国の合計より一桁小さい。もはや日本の建設土木の海外展開を追い越して、都市建設の建材、部材産業は海外に殺到しないとチャンスを逸する。

          2.新幹線の価格3分の1?

新幹線の建設費用は、中国は日本の3分の1と言われる。これが事実ならば恐ろしい数字である。中国製の新幹線にすれば投資額あたりの運賃収入は3倍になる計算である。その上、建設期間は数倍短く、収益を早く期待できる。日本の新幹線の未来は暗い。遅れをとりかねない日本の新幹線企業を追い越して、新幹線関連企業、アルミニウム企業は海外を目指せる。各国の新幹線企業へ営業をかけ、世界シェアを先行獲得、世界の過半の市場を制覇すべきである。

さて、世界のビル、マンション、住宅に家電を提供するのは世界市場の過半を制す中国企業である。その中国企業も中国から脱出しないと生きていけない。中国に世界から集まっていた工場は中国の人件費の高騰とともに東南アジア、南アジアへ向かう。そこから世界へ家電を輸出する。

2015年1月18日日曜日

エコシステムの革命 プロデューサー・エンジニア組織

 エコシステムの革命 プロデューサー・エンジニア組織


企業において、競争力に繋がる中核能力はプロデューサーとエンジニアである。エコシステムのどこにこの2タイプの人材を求めるかで組織は以下の2タイプに分かれる。

1つは、内部組織内にプロデューサーとエンジニアの両者を持っているタイプである。トヨタ自動車が筆頭である。

2つは、プロデューサーを外部に求め、内部組織はエンジニアを中核とする。YKK,村田製作所である。

プロデューサーはファッションデザイナー、プロデューサーは組立企業である。

このプロデューサー機能を内部組織に置かないのが画期的エコシステムであり、顧客側に置く。

アニメ制作のA社のB専務取締役は、ユーザーである地方自治体の職員に最大限の情報を提供し、A社のプロデューサー的役割を担ってもらおうとする。

これは顧客である職員の成長支援、顧客への最大の貢献でもある。

顧客側にプロデュース機能を移転し、企画を行ってもらい、自社はその先端的「下請け」企業になる。

これが新しい。

ここから未来の組織が見えてくる。自社が主役ではなく、顧客を新しい主役にする。エコシステム革命である。

 主客が逆転するこれを革命という。