グーグルとスピード概念
以下はグーグル「村上憲郎元名誉会長の下記の2つの玉稿」を資料とし、清家が「グローバルスピード経営」を構築するための資料作成を目的に私見と私観「スピードは早い・速い・疾い(清家彰敏)」でまとめたものです。これを受けて次のステップ「構造化」を試みたいと思います。
皆様ご意見をお持ちしています(^^)。
村上憲郎「INFOPRO2010特別講演 Googleの切り開く情報の世界 プロフェッショナルの仕事とは The world of information spearheaded by Google The work of professionals」『情報管理』53(12),651-664, doi:10.1241/johokanri.53.651(http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.53.651)
村上憲郎「グーグルから見た日本ICT産業への苦言」電子情報通信学会誌Vol.94, No.1, 2011
グーグルとスピード概念
① 仕事の速さ 検索(索引)の速さ・・・ビジネス
② 成長の速さ(13年間)1998年
③ ベンチャーキャピタリストはグーグルへの投資は早い。
④ グーグルの起業の速さ(若い学生・ガレージ創業による小規模事業)起業の時期時代のタイミングはヤフーよりは早くない(1995年のヤフーより3年遅い)ヤフーは目次をつくりグーグルは索引を作った。
⑤ 「世界中の人が世界中の情報を整理してアクセスできて使えるようにする」スピード×人数×情報量
⑥ 意思決定の早さ・・・・選択と集中が2重に ミッションステートメート(レゾンデートル:投入の決定の早さ)×課金しない(ビジネスモデル:過程の決定の早さ)――>産出の2重の決定の早さ
⑦ コンテンツを保有しない 過程の決定を早くしている
⑧ 決定が早いということがグーグルのパートナー企業となる条件である。決定が早いグループは事業を早く行うことができる。Googleブックス。決定が遅い日本企業は参加できない。日本企業がいないと決定は早い?
⑨ 将来の検索を速くするために現在へ投資する Gmailは将来のメール検索の速度を速くできるようにと考えた準備的な事業でもある。
⑩ 検索速度は、検索対象量の増大と逆の相関を示す。この速度は検索対象量の増大を優先させながら加速させる(Googleブックス)。Youtube(1分に35時間分の動画が増え、未来永劫保存しなければならない)
⑪ Googleエディション 顧客の読書(情報獲得)を早める(明日まで待っていられない)
⑫ クラウドコンピューティングによる早さ 社内文書をデータベースにきちんと整理するより、情報や文章を全文検索したほうが早い。
⑬ 複数人で文章を作る場合に、同一のファイルを共有しながらコラボレーションで作っていくと便利(早い・速い・疾い)
⑭ どのようなデバイスでもどこででもプレゼンできる(早い・速い・疾い)クラウドコンピューティング年間社員一人当たり50ドル
⑮ コンピュータの速さは、ムーアの法則では18ヶ月から2年で半分になる=2倍に速くなる。
⑯ 1990年ごろのコンピュータが今(2010年)は1000分の1の価格で買える。速度は1000倍?
⑰ Internet of Things物がインターネットに常時接続状態になる。スピード化?物が人間とコミュニケーションを始める。(―――>清家:ロボット経済)
⑱ Googleパワーメーター:ドイツのスマートメーターはツイッターで「電力使いすぎ」とつぶやく。消費電力の見える化は、それだけで消費者側での省エネ意識の向上と実際の電力料金の具体的な提言につながっているという。社会の意思決定が早まる、疾い決定ができる。発電した電力が余ったAさんと電力が足らないBさんとの電力の売買を仲介するサービス。
⑲ Googleは、ケイタイからスマートフォンへの拡張に今一番注力しています。疾い。情報を探したくなるのは机の上だけではありません。今われわれがモバイルに非常に注力しているのはそれが理由です。
⑳ ITの世界の早さ=米国の早さ=オプトアウト社会
(21)ITというのはドッグイヤーと言われる進歩を遂げます。IT社会:犬は1年で人間の7歳分歳を取る。(7倍速社会)
(22)Webの上でも最終的には民主主義が機能する。民主主義(多数決他?)は決定が早い?
(23)動画検索“速い”今はオリジナルの動画をいただければ、その断片でも入っていた場合は削除できます。多少いじった程度の動画まで発見できます。つまり動画の検出がある程度可能になってきている。
(24)製品の部品が次々壊れようとも全体機能が何の支障もなく動かせるかどうかが、技術水準を決める。「ブレード型のサーバの数枚が次々と壊れようとも、データセンタ全体は何の支障もなく動かせるかどうかが、技術水準を決める」ムーアの法則ではハードウェアの性能は3,4年もたてば4倍になる。ハードウェアは4,5年働けばいい、4,5年ごとに取り替えたほうがいい。ハードウェアを4,5年かけて壊しながら使う。そういう技術が要請されている。最先端は壊しながら機能させる技術?
清家彰敏
富山大学経済学部・大学院MBA教授・中国社会科学院(政府)特別高級研究員。
メールseikeakit@aol.com 携帯09024351152seikeakit@ezweb.ne.jp
ブログhttp://seikeakit.blogspot.com
北京大学客員教授、財務省財務総合政策研究所特別研究官、経済産業省ロボット政策研究会委員、科学技術庁科学技術政策研究所客員研究官などを歴任 名古屋大学、北陸先端科学技術大学院大学,法政大学講師併任
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