2013年5月13日月曜日

アジア太平洋には「資源」と「人口」の視点で4つの型の国家が存在、それぞれが21世紀果たす役割


アジア太平洋には「資源」と「人口」の視点で4つの型の国家が存在する。

資源は、「面積」と「開発容易性」に相関すると考えてみよう。

開発容易性は、「陸上」は資源が比較的開発容易、「海洋(EEZ:経済水域)」は資源の開発難易度が高いと思われる。

Ⅰ型はオーストラリア、ニュージーランドで、陸上・海洋(EEZ)ともに面積が大きい。陸上は資源に恵まれており、海洋も資源に恵まれている可能性が高い。人口は希薄である。
Ⅱ型は中国、インドで、陸上の面積が大きく、海洋の面積は比較的小さく、陸上資源に恵まれてはいるが、人口は巨大で人口密度が高い。
Ⅲ型は日本、インドネシア、フィリピンで、陸上の面積は比較的小さい。海洋の面積は大きく、比較的海洋資源に恵まれている可能性が高い。人口は多く、人口密度は高い。
Ⅳ型はパラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、キリバス、ナウルで、陸上の面積はほとんどなく、海洋の面積は圧倒的に大きい。海洋資源に恵まれている可能性が高い。人口は極めて少ないが、島嶼陸上の人口密度は高い。

 21世紀を見透すと、

 21世紀のある時期(2050年頃?)に、陸上資源が枯渇、高騰して海洋資源へ開発の方向が進むと思われる。

Ⅰ型は終始資源供給国(陸上資源――>海洋資源)である。

Ⅱ型は終始資源消費国である。

Ⅲ型は前半資源消費国、後半資源供給国(海洋資源)である。

Ⅳ型は前半存在が薄く、後半資源供給国(海洋資源)である。

と予測できる。

さて、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ型について、EEZ(経済水域:万平方キロ)、領土(万平方キロ)、総面積(万平方キロ)、人口、人口密度などについて比較してみよう。

Ⅰ型           EEZ  領土  総面積=EEZ+領土
オーストラリア       701   769   1470 万平方キロ
ニュージーランド  483   27    510
              
 オーストラリア+ニュージーランドは、総面積(領土)が1980(796)で、陸上の領土は40.2である。次に人口は両国計で2千6百万人であるから、総面積あたりの人口密度は1万人あたり7615平方キロ、陸上の領土あたりの人口密度は1万人あたり3062平方キロである。

Ⅱ型       EEZ 領土   総面積=EEZ+領土
中国        88   960     1048 万平方キロ
インド       164   328     492       
  
 中国+インドは、総面積(領土)が1540(1388)で、陸上の領土は90.1である。次に人口は両国計で25億人であるから、総面積あたりの人口密度は1万人あたり62平方キロ、陸上の領土あたりの人口密度は1万人あたり56平方キロである。

Ⅲ型       EEZ  領土   総面積=EEZ+領土
日本        451   38     489  万平方キロ
インドネシア   541   191     732
フィリピン     310    30    340  
       
 日本+インドネシア+フィリピンは、総面積(領土)が1581(250)で、陸上の領土は15.8である。次に人口は3カ国計で45千万人であるから、総面積あたりの人口密度は1万人あたり351平方キロ、陸上の領土あたりの人口密度は1万人あたり56平方キロである。

Ⅳ型          総面積EEZ   領土面積はほぼ無視できる。 
パラオ         5カ国計で約1000万平方キロ
ミクロネシア連邦
マーシャル諸島
キリバス
ナウル                 
 
 パラオ+ミクロネシア連邦+マーシャル諸島+キリバス+ナウルは、陸上の領土は島嶼のみ、面積は狭小で無視でき、総面積あたり陸上の領土0%である。次に人口は計30万人であるから、人口密度1万人あたり330,000平方キロである。(ちなみにこれは1人あたり33平方キロにもなる。)

21世紀後半、陸上資源が枯渇、高騰したとき、

資源を秘めた海洋の面積(資源埋蔵可能性と面積が相関すると仮定)」と

それの恩恵を受ける人口についてⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ型を比較すると

Ⅰ型1184万平方キロ(現在人口2600万人) オーストラリア・ニュージーランド
Ⅱ型 252万平方キロ(現在人口25億人)   中国・インド
Ⅲ型1302万平方キロ(現在人口4億5千万人) 日本・インドネシア・フィリピン
Ⅳ型1000万平方キロ(現在人口30万人)  パラオ・ミクロネシア・マーシャル、キリバス・ナウル

となる。

21世紀後半において、

Ⅳ型が海外への巨大な資源供給余力を持っていることは明らかであり、50年後を考えての政策が求められる。


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