1.プロセス短縮 自働化 4倍のスピード化
日本型企業がグローバルに勝つには戦略に頼らずミドルマネジメントを中核としたひたむきな革新と訓練・努力しかない。中国企業の6倍速を超える8倍速のスピードを達成すれば負けない。
プロセスを4分の1に短縮する。
① プロセスから外された4分の3を並行作業へ
② 並行作業は「自働化原理」によって停止機能を持った機械、知能ソフトの支援で加速する。
③ 多台持ち(多ソフト持ち)を行うことで並行作業を増やし、(逆算で)加速する。
プロセスの4分の3は、外部化、枝分かれし、同時並行作業が行われることになる。トヨタ自動車は溶接、塗装、艤装、検査を残し、部品を系列企業へ外部化、並行作業とすることによって、プロセスが短縮されている。
グーグルは世界の顧客のプロセスの「検索作業」のみをビジネスとし、プロセスは短い。トヨタ自動車は系列企業から自動車ディーラまでのプロセスのスピードを上げた 。グーグルはインターネットで検索を行う顧客のスピードを上げた。
2.グーグルとトヨタ自動車には類似点が見られる。
グーグルは情報の流通を通じて関係者の創造のスピードを向上させた。自動車は顧客の活動のスピードを向上させる。特に自動車が普及していない新興国では顧客の活動のスピードアップは大きな役割である。トヨタ自動車はグーグルと類似な役割を担っている。トヨタ自動車はトヨタ生産方式により取引先のもの(部品・素材)の創造のスピードの向上を図っている。トヨタ自動車は社内の作業をスピード化させる組織である。グーグルは社外のスピードを向上させる組織である。
プロセスの加速はトヨタ生産方式では、安全・品質・コストの拘束条件と制限条件の中で2つの方式で行われる。自働化とジャスト・イン・タイムである。自働化は不良品を出す前に停止する。これはトラブルを事前に防ぎ、検査作業、修正時間を無くし、修理時間のみとする。修正時間はトラブル発見までの時間に比例して大きくなり、プロセスを遅くする。自働化すると修正時間は無くなり、修理時間のみとなる。修正時間が無くなることは速度を向上させる。トヨタグループの創業者である豊田佐吉は豊田式自動織機を発明した。この織機は糸が切れると自動停止するため、作業者一人で数十台の管理・並行作業を行うようになり、数十倍のスピード化を実現した。
3.トヨタ方式自働化とインターネット
自働化は多台持ち・多工程持ち・多能工化によるスピード化の基本的原理となっている。ソフトウェアの管理・並行作業においては豊田自動織機と同じ自働化原理が有効である。インターネットにおける知能化された検索、各種知能ソフト、クラウドに加えて、業務可視化の時代には企業内のほとんどの業務を「自働化」の原理で加速化することが可能となる。
クラウド下の仕事では、社内文書をデータベースに整理するより、情報や文章を全文検索したほうが早い。
部下の管理では、自働化の原理を応用できれば、部下への大幅な権限委譲により加速できる。商品開発、研究開発、事業開発も自働化の原理があれば、上位経営層は大幅な権限委譲が出来、開発の加速が実現できる。
ここまでで4倍の加速を狙うことが可能である。
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