2010年8月31日火曜日

ロボットの製品化と企業(4) ロボット経済革命 ロボットと人間が区別できない?


ロボット経済革命

 経済主体(economic agent、economic man、 economic unit)は、消費者とか企業人を一般に対象とする。これは、古典派経済論者、エージェント理論の学者、組織論者を問わず人間のみを対象としている。しかし、経済主体はロボット、ネットロボットの登場によって、人間だけではないと明確に認識できるようになってきた。例えば金融工学ロボットの開発は、ロボット取引で、人間を介在しなくなった。明らかに金融工学ロボットは、間の抜けた人間より、役に立つとも考えられる。あとは、このロボットが経済主体としての定義に耐えうるかどうかである。本研究は、経済主体の定義や概念を人間以外に拡張する試みの一環である。「人間」をエージェントと考える経済から「人間」と「ロボット」をエージェントとする経済と規定する。

インターネットにおけるロボットの経済主体化

 インターネットは現在ダイナミックに変化しつつある。次代のインターネットを変化させていくネットワーク原理について構想してみよう。
 インターネットの場で、各種ロボット(ネットロボット)の活動が盛んになっている。インターネットの場では多くのプログラム(ソフト)が人間以上の活躍をし、人間以上の活躍をするプログラム、ロボットは級数的に増加している。最も活躍しているのは、検索ロボットである。この活動はインターネットの全アクセス数の半数以上を占めるとも推測される。検索ビジネスを行っているgoogleの検索活動は人間から、プログラム、ロボットへと転換しつつある。人間の代理人(エージェント)としてのプログラム、ロボットである。インターネット証券取引ビジネスでの金融工学ロボットは猛烈なスピードで取引をし、人間は邪魔となる。他にも多くの種類の人間を代行するプログラム、ロボットが登場している。これらのロボットはビジネス活動を人間と共同で行っているのである。
 また、ポータルサイトで販売を助けるプログラムは販売能力でやがて人間を超え、ロボット化されつつある。人間の販売員は対応できる消費者の数で物理的に限界があるが、ロボットは疲れ知らず、時間帯に左右されず、マルチに無数の消費者を常時対象にできる。これらのロボットは人間と異なり、24時間働き、その能力は体調等で左右される事はなく安定している。また、衣食住を必要としないため人間に比較してコストは極めて低い。今後、徐々にインターネット上のビジネス活動は、人間からロボット、ネットロボットに置き換えられると思われる。
 また、消費者側もロボットによって助けられる。検索ロボットは知識生産活動の有力な支援、代替ソフトであるが、消費活動の有力な支援、代替ソフトでもある。インターネットショッピングは、検索ロボットなしには成立できない。現在、消費者の活動を支援し、初期の指示と最終消費以外はすべてプログラム、ロボットが代行できる。例えば、来年の誕生日のパーティーを南欧風に行うという指示をすれば、来年の誕生日(最終消費)までの間に、検索ロボット、企画ロボットが連携して、準備お膳立てできる。
 インターネット内でロボットは徐々に人間を助ける存在から、人間に代わる存在へと変化しつつある。検索ビジネスでは、最後の検索結果を人間が利用するまではまったく人間の手を借りず、検索が行われる。このビジネスではプログラムが99%活動し、最後の1%人間が活動を行うに過ぎない。
 金融工学ロボットはもっと徹底している。例えば、3ヶ月なら3ヶ月のプログラム売買期間まったく人間が意思決定しないことも稀ではない。3ヵ月後に「最終」決算される時のみ人間が介する。このことは、多くのプログラム、ロボットが人間から独立し、主体性を高めつつあるとも考えられる。

 さて、インターネット上の経済で人間は経済主体である。ここで人間から独立した活動が行えるプログラム、ネットロボット、ロボットを経済主体として規定してみよう。この規定が許されれば、インターネットの場での生産、販売、消費といった活動は、人間とネットロボットなどの2種類の経済主体による「混在」経済として説明できる。
 伝統的な経済学の完全競争のモデルでは個々の経済主体(消費者、企業)の意思決定は、他の経済主体に対して何らかの影響力をもたないし、他の経済主体の決定によって影響も受けない。このモデルでは、経済主体は人間以外に広範囲に定義が可能となりそうである。人間という生物学的存在を前提とした経済ではなく、外部化可能な知識(プログラム)=エージェント=分身(ロボット、ネットロボット)、これを経済主体と考え、これを前提とする経済を構築するべきなのである。

今後、インターーネット内の無数のプログラムは、経済主体としてネットロボット、ロボットへと進化し、人間を代替する。

ロボットの製品化と企業(3) 成長政策はナビゲーションへの巨大投資?


秘書・介護 10年後
 第3バージョンが、機能支援であり、知的機能支援と物理的機能支援がある。一般に物理的機能支援を介護では辛いため強調するが、おそらく介護関連売上の3分の2は知的介護になる可能性が高い。ビジネスチャンスは知的介護ロボットである。
 高齢者介護ペットロボットへとペットロボットが進化する。これは携帯電話産業、自動車産業が大きな役割を果たすと考えられる。介護ペットには仮想の平均年齢を下げる経済効果がある。ここでは、明らかに戦略を持っていた企業と場当たり的な企業との差が顕著になる。
 ペットロボットの第1段階、特に第2段階で顧客のカルテを作っていた企業は、極めてこの介護ロボットへ進出しやすくなる。癖が分かっている奥様?みたいなもので、粗大ゴミのご主人?の面倒も上手に見ることが出来る。したがって、第1段階、第2段階を真面目にやってこなかった企業、新たに参入する企業にとっては極めて不利な競争条件となる。

 その点で、携帯電話企業、自動車産業等も第1段階、第2段階から参入して、肥やしをまいておく、必要があるとも考えられる。
 
 自動車は五感を備え、運転者のビジネス秘書となる。この自動車ロボットではトヨタが一番先行している。目の機能では、世界中のトヨタ車がカメラを積めば、トヨタは世界中をマルチカメラで常にモニターできるようになる。お爺ちゃんが行方不明になったときでも、瞬時に世界中を見回せ、パターンマッチングを使えばお爺ちゃんを見つけることができる。
 
 ナビゲーションはもっとも速く実用化される自動車ロボットである。このナビゲーションは、自動車だけでは当然もったいない。現在は電源等の制約の無い自動車で普及しているが、この運転秘書が携帯電話に乗る時代は近い。つまり、知的介護ロボットは、自動車で普及し、次に携帯電話に乗ると考えるのが自然である。
 そうすると、トヨタはあらゆる実験を、携帯電話企業、ノキア、サムスン、中国移動、ボーダーフォン、モトローラ、ドコモに先行してできる。

 自動車、携帯に応用されて知的介護ロボットは最後に家電へと応用される。

 なぜかというと、人間への知的支援は周囲から収集できる情報量と相関する。情報量の計算はいろいろな方法があるが、時間×空間で規定できる。ある空間内に存在する情報量が一定と仮定すると時間×空間の大きさで情報量が決まる。時速60キロで走る自動車に五感センサーを載せてとる情報量の総和は60キロ×空間×台数である。携帯も同様に時速4キロで人間が歩くと仮定すると4キロ×空間×台数である。家電は動かない。したがって、ゼロ×空間×台数である。
 自動車の台数は世界で約5億台、携帯が15億台と仮定しても、情報量の自動車総和は携帯総和の5倍に達する。自動車はもっとも優れた情報端末で、そこに搭載されたセンサーは世界中の膨大な情報をインターネットの中へ放り込め、巨大な仮想世界を構築できる。それは携帯電話がつくる仮想世界の5倍の広さを持っていると考えることができる(この仮想世界の概念が面白い!考えてください、いまや世界(現実+仮想)を造っているのは誰でしょうか?創世記は書き変えないとね(笑))
 またその情報量が大きいがゆえに高齢者の運転を知的介護ロボットがサポート、代替すべきとの考えは自然でもある。

したがって、自動車から携帯、家電という知的介護ロボットビジネスの移行は合理的に説明できる。したがって、世界でこのビジネスでもっとも有利なのは自動車会社、日本ではトヨタがキーとなる。
 
再確認
 ロボット依存経済が登場することは人口減少での経済への一つの回答であり、日本が世界に先駆けて実現可能な経済政策となりうる。
 年率10%の経済成長が見込める成長経済へと世界を先駆けれるかどうか、それが経済政策への未来への課題である。日本人口が3分の2へ減少する未来、やがて中国も人口減少社会を迎える。

その前に、われわれ日本人は時代を画す存在となれるかどうか、

そのカギはロボットが経済主体となれるかどうか?
(人間とペットとロボットと世界経済、企業にとってどこが同じでどこが違うの?)、

ロボット経済政策を立案しうるか。

とりあえず、スタートはナビゲーションロボット研究開発への集中投資 1兆円程度?

日本政府、トヨタとグーグル、百度の競争?

2010年8月30日月曜日

ロボットの製品化と企業(2) 医療・介護


 一昔前のブームになった可愛いペットロボット、アイボ、社会的ブームになったタマゴッチは前者がペットロボット、後者がネットペットロボット(仮想世界)である。

 ペット消費としての経済効果は、購入の4倍の市場を産むといわれ、年間購入価格の3分の1の消費を行う。30万円で買った犬は死ぬまでに120万円、年間10万円消費する。ペットロボットが大量に生まれ、年間10兆円の市場が生まれるとそのペットは、年間3兆円消費する。
 このように考えると、玩具メーカー、ペット業界、また児童教育、日用品業界、介護産業でのこのロボットの将来性は大きい。この分野では世界の玩具の大半を製造する中国、ブランド力の高い欧州が将来脅威となる可能性がある。中国は世界の玩具の3分の2を生産する。これがペットロボットになれば、中国は莫大な外貨を稼ぐことになる。日本でこの分野でもっとも競争力、可能性がのあるのは、メディア活用の合体ロボットビジネス、変身キャラのバンダイナムコである。
 この分野では3つの企業の戦いが起こる。玩具をロボット化しようとするバンダイナムコ、タカラトミーといった玩具企業、特にバンダイナムコの競争力は強い。それは子供のメディアに関してフルライン戦略をとれるのはバンダイナムコであり、その中にペットロボットを位置づけることができる。それに対し、他の企業は単品勝負を行うことになる。
 他の産業からの参入もありうる。アニメ業界、ジブリ等でも成功には努力が必要と思われる。おそらくディズニー以外は子供がほおずりするペットを創りえないと思われる。そのくらい、ペットビジネスへの参入は難しい。

その中で独自の成長を遂げているのが、癒しロボットパロである。パロをスタートにしてペットロボットから未来をひも解いてみよう。

医療器具を内臓  5年後

 しかし、ペットロボットの付加価値は低い。なぜなら消費しかしないからである。他者に対する貢献が、心理的な癒し効果にとどまる限り、消費は拡大しない。そこで他者に対する貢献を上げるために、ペットロボットは変身すると思われる。医療モニター機能である。抱っこするたびに、その人の医療データを収集するといった機能をつけたペットが急成長すると思われる。このようなペットロボット第2バージョンが出てくると、セコムが競争力を持ってくる、またベネッセといった子供を人質にとる企業は子供の健康診断、心理管理というビジネスへと展開できる。
 医療診断が入ってくると高額化する。特に関連ビジネスの増加は売上を一桁増やす可能性も考えられる(波及・補完ビジネスの創造)。

この段階で、ペットロボットはメディカルペットロボットと呼ばれるようになる。

 高齢者を顧客に抱える産業は一斉に参入するが、この業界は零細企業と小回りの利かない企業が多い。病院、医薬品メーカーはその典型であり、セコムも同様である。厚生労働省は効果的な政策を打ち出せず海外メーカーが登場する可能性も高い。成功者はベネッセかもしれない。

医療・介護 10年後

 第3バージョンが、機能支援であり、知的機能支援と物理的機能支援がある。一般に物理的機能支援を介護では辛いため強調するが、おそらく介護関連売上の3分の2は知的介護になる可能性が高い。ビジネスチャンスは知的介護ロボットである。
 
高齢者介護ペットロボットへとペットロボットが進化する。

 これは携帯電話産業、自動車産業が大きな役割を果たすと考えられる。介護ペットには高齢者の機能を支援して「仮想年齢を下げる」経済効果がある。若返りである。ここでは、明らかに戦略を持っていた企業と場当たり的な企業との差が顕著になる。
 ペットロボットの第1段階、特に第2段階で顧客のカルテを作っていた企業は、極めてこの介護ロボットへ進出しやすくなる。癖が分かっている古女房みたいなもので、粗大ゴミの旦那の面倒も上手に見ることが出来る。したがって、第1段階、第2段階を真面目にやってこなかった企業、新たに参入する企業にとっては極めて不利な競争条件となる。
その点で、携帯電話企業、自動車産業等も第1段階、第2段階から参入して、肥やしをまいておく、必要があるとも考えられる。

 ロボット依存経済が登場することは人口減少での経済への一つの回答であり、日本が世界に先駆けて実現可能な経済政策となりうる。これは年率10%の経済成長が見込める成長経済でもある。人口が3分の2へ減少する未来を前に、われわれ日本人は時代を画すときに今いるのかもしれない。

ロボットの製品化と企業(1)


ロボット化による人口減少への対応
ICTの急速な進展はロボットの進化と相乗作用を起こしている。現在、産業ロボット業界とは異なる分野で、またネット上では多くのネットロボット(人間の機能を代替するソフト=人工知能)が活動している。大きな問題は人間とロボット、ネットロボット間のインターフェース、対話型システムの革新が課題となる。それが社会生活、生産、経営をどのように革新し、どのような経済政策の可能性があるかを討議する。

1.ロボット経済政策
 ロボットがどのような生産の未来を拓くか、その場におけるマネジメント等についてコメントする。従来の工場、産業ロボットの域を超える可能性について問う。
ロボット、ネットロボットの登場によって、どのような産業が創造され、国家においてどのような経済効果、例えばGDPがどのくらい増加するか、について考えてみよう。事例として、現在、自動車はナビゲーションシステムを、ビジネス秘書(ネットロボット化)として進化させ、自動車をロボット化しようとしていると考えられる。このロボット自動車から、ビジネスマンが降りて、ビルの中で仕事をしようとするとき、ビジネス秘書は自動車から携帯電話に乗り移り、同行する。このような時代の経営のイメージを構想する必要がある。

2.ロボット企業戦略は2タイプ

 かつてソニーのアイボの発売は衝撃的だった。アイボは従来のロボットの概念を変えた。それは商品開発における機能否定であり、役に立つもの=ロボットという考えを変えた。人間のために働くロボットというイメージではなく、人間と遊ぶ、人間が世話をする存在としてのロボット。アイボという犬もどきの存在は、世話をする、手を焼かす存在であった。アイボに触れることで癒され、大ヒット商品となった。しかし、ペット市場を代替することから大きくは出ない商品で25万円は高額であった。したがって、ソニーの売上に貢献するものではなかった。アイボはアイボだけで終わった。

 ロボットに対する企業戦略は2つのタイプがある。第1タイプは既存製品のロボット化を進めていると考えられる企業である。ネット家電は、電子レンジがお話をし、料理相談をする。ネット自動車は、自動車がナビゲータをする助手席の仲間からビジネス秘書を目指している。電子レンジロボットと、自動車ロボットが両者の目標である。
 第2タイプはロボット自体の製品化を進めている企業戦略である。この戦略の相違は今後の消費者の生活革新を大きく左右するかも知れない。さて、どのような世界が現れるか。
 ロボットが普及をするにはロボットが登場して、市場を奪うのと、市場を支配している製品がロボット化するのでは、結果として同じになっても、それまでの戦略はまったく異なる。自動車がロボット化すると考えてみよう。ナビゲーションシステムはすでにロボットと考えられる。自動車である以上、タイヤがあり2足歩行をする必要が無い。また、強力な発電機であるエンジンを積んでいるので電源の心配が無い。また、自動車は既に世界を覆っているので、世界中の自動車が連携して情報のやりとりができる。
 ロボットの持つ機能のうち多くのものは、自動車で代替できる。現在の道路交通法では2足ロボットでなくてもロボットが、日本の道路を走ることは難しい。ロボット自動車が人間を外出先で補助し、家庭に帰ればロボット家電が人間の面倒を見るようにすれば、大抵の場所はトヨタとパナソニックで間に合い。製品としてのロボット自体の出番はなくなる。
 電気冷蔵庫から電気洗濯機の場所までホンダのアシモが移動するのも、電気冷蔵庫と電気洗濯機の両方をロボットにし、最初は電気洗濯機のスイッチが入っており、スイッチが切れた信号を受けて、電気洗濯機のスイッチが入り、機能が連続されれば同じである。

しかし、やはりロボットはそれ自体の製品としての魅力は捨てがたい。日本は世界のロボット王国だからである。

3.製品としてのロボットの追求

 マーケティング戦略は3段階、初動(公的関心・女性・子供)、マニア(プロ)、大衆へと進む。アイボは第1段階を超えようとしたに過ぎなかった。ホンダのアシモ、トヨタのロボット群、体機能支援のロボットなども第1段階でとどまっている。第2段階はマニア(プロ)を驚嘆させる高性能で、この段階のロボットが登場すると大衆の目を引く。最後の3段階、目が集まったところへ大衆が手ごろに買える大ヒット商品の登場である。また女性、マニアはブランド、イメージ戦略が重要である。現在はいまだ第1段階に過ぎない。

さて、第1段階を突破できそうなものがペットロボットである。

ペットロボット 3年後
 ペットは子供と同様である。チンパンジーは3歳児と同様の知能といわれる。ということは、そのチンパンジーが15年生きれば、3歳の子供の可愛さを15年間、5倍楽しめるとも考えられる。犬はもっと幼い。幼い子供の可愛さを15年楽しめる。このようなこともあってか、ペットブームは広がる一方である。ペットは人間並みに消費する。大型犬は就学前児童の数倍の消費をする。これは売上増に悩む企業にとって素晴らしい消費者である。ところが、ペットを飼うには制約が多い。匂い、排便、病気、保菌といった面である。また死ぬことも苦痛である。

 ペットをどうロボットにできるか、考えてみよう。

そしてそれは人口減少、労働力減少、企業での部下の不足(全国の高齢課)の対策の始まりになるかもしれない

2010年8月25日水曜日

まとめ 20回


中国のGDPは日本の2.5倍まで!ゴールドマンは?中国のGDP成長は30年間年平均10%が続いている(5年ごとの平均成長率)。かつて韓国は30年で成長率が10%から半分に低下した。日本経済はかつて10%から4%、そして1%へと低下した。このパターンを中国に適応すると、中国経済は日本の2.5倍でほぼサチュレートする。

中国は日本海を通り米国へ行くのが一番近い
地球は丸いので、大圏コースで、中国、韓国船は日本海を通って燃料を節約する。5%以上節約になり、到着も1,2日早くなる。日本海は中国、韓国船ばかりが走るメインストリートである。太平洋側を走るのは日本がらみの船だけである。これからは、日本海時代になる理由の一つはこれである。

韓国はアジア3位の座をインドに奪われた
アジア1位は日本、2位は中国、3位は韓国、4位インド、5位インドネシアであった。それが、韓国が4位に落ちた。5位のインドネシアにも追いつかれようとしている。

輸出を忘れた日本社員 国際人という人種がいるらしい
輸出とは名ばかり、実は「企業内輸出」が多い。海外工場へ国内工場から部品・素材を送る。これも統計的にも、営業的にも輸出であるが、かつての苦労をし、リスクを負った輸出とは似て非なるものである。
日本人は集団で動くのが好きだから、集団で輸出をするノウハウがあった。
今は、集団で輸出をするノウハウが無くなっている

日本の未来予想図20年
日本は中国との名目GDP格差が開いていく今後20年間に、アジア太平洋経済統合(日本、中国、米国を中心とする「エンゲンドル(円元ドル)通貨圏」)を完成させる。このエンゲンドル通貨圏で日本はEUの中のドイツの役割を果たす。この圏内では、ユーロの中のドイツマルク同様、日本、円の競争力はエンゲンドルより強いから、世界に楽に輸出ができる。日本経済、円はアジア太平洋経済、エンゲンドルより遥かに強い。それがエンゲンドルに為替を合わすのだから、日本の輸出企業の輸出競争力は圧倒的に優位になる。

富山100選、企業経営者を中心に、技術を武器に、世界に伸び、世界ブランドをつくるべきですね。YKK、コーセルはもちろんトヨックス代表取締役社長宮村正司氏、立山システム研究所取締役吉田一雄氏、セト電子工業㈱代表取締役社長南雲弘之他、世界に伸びる経営者、企業が富山を伸ばしていることが、学生たちにもよく分かりました。オンリーワントップ企業が多いのも富山の特徴新100選候補企業の新しい企業もこの10年50社以上登場してきています。

欧米だけでなくアジアの国のエリートは大学院修了が中心
①アジアはエリート社会、
②統一された過去がある、
③日本はかなりアジアの中では変わっていて太平洋に大きな可能性を持っている

人口減少社会 人口、消費者を増加させる! 日本経済急成長


 高齢化社会、人口減少、労働力の減少、そのような日本において

 人口を増やす手段はある。忙しい男性が、自分のネットロボットとロボットを作って、2人分の仕事をフルタイムで行うことができる。当然収入は2人分になる。これは労働人口が2倍に増やしうることを意味する。マリア・テレサのような女性が不幸な子供達1000人の母になろうとして、1000人のネットロボット、ロボットでその子達のために消費し続ければ、人口、消費者は1000倍に増加したことになる。
 
 優秀な営業マンでも同様である。

自分が営業のプロであったとしよう。

①自分のネットロボットを作ってそれを得意先にインターネットで送っておく、
②インターネットでそのネットロボットは得意先に自社の営業を対話型で行う。顔も声も自分と同じか、もっと営業向きに巧みにキャラクター化したらなお効果的である。
③ネットロボットが製品の説明をし、質問に答えるため、お客は面白がって相手をしてくれる。
④プログラムされていない内容(人工知能が対応しきれない)を聞かれたときは、携帯電話が鳴り、自分が応対する。
⑤営業の機が熟したと思ったら、ロボットを宅急便で送る。
⑥ロボットは実際に製品を動かしながら説明するため、客はずっと親しみ深くなる。
⑦どうしようか、決めようかとお客が思ったとき、営業マンの君がドアを開けて現れる。

 このような営業ができれば、自分の営業クローンを複数作ったのと同じことになる。優秀な営業マンは1000人くらいの営業マンの売上を上げることが可能になる。生産現場も同様である。
 例えば、顧客地図を載せたデータベースを作るノウハウを持った人は、そのノウハウを移植したそれぞれ1000台のネットロボットとロボットに地図の利用と調査を行わせれば、1000人分の売上を得ることが可能となる。

日本経済急成長

 ドラッカーは大変著名な経営学者であって経営者にファンが多い。また最近、高校野球部の女子マネがドラッカーの本・・・を読んで実践したら、というBOOKがベストセラーになった。ドラッカーが日本の社長を指導したら日本は再び急成長するかもしれない。しかし、ドラッカーは一人しかいない。さらに残念なのはドラッカーは故人である(大変な親日家でした。日本の高度成長期は特にファンが多く、チャレンジ経営は社長の共感を呼びました)。しかし、著作は多く、ロボットにしやすい経営学者の一人。
 ドラッカーのネットロボットを100万人作って、日本中の経営者、野球部の女子マネのパートナーにすれば(なお日本の社長の数は約100万人です、中国は2千万人とも言われています、高校の女子マネは数千人かな?)、

近未来、
経営コンサルタントドラッカーのネットロボット100万人が日本中で大活躍、日本経済は急成長する。

 ドラッカーネットロボットの研究開発費用とロボットドラッカーが答えられないときサポートする経営学者集団の人件費が「急成長の投資費用」。

2010年8月24日火曜日

死ななくなる人間 生まれ変わる人間


 高齢者の話し相手のネットロボットはこれから重要である。特に連れ合いが亡くなったりした高齢者がテレビの前に座りっぱなしといった事例が多い。これはすべてネットロボットに代わると思われる。

一つは連れ合い、子供、友人のネットロボット化である。

 連れ合い、子供は忙しくて話し相手になれなくても、情報をネットロボットに入力しておいて、日常の対話はほとんどネットロボットが相手をする。高齢者は何度でも同じ話を聞いて欲しいし、何度でも同じ手紙を見直したりして、懐かしむ、ネットロボットは子供、友人と同様の対応を行い、夜中でも早朝でもパートナーになれる。ネットロボットが対応できないような意外な話の展開になれば、ネットロボットは子供、友人本人へ連絡し、実際にこの場に参加することを求める。

2つは、まったく他人であるが、高齢者が話をしたい人をネットロボットとする。

 この場合は有料になると思われる。これは亡くなってしまった往年の大スターでも、趣味の華道、あこがれのパリの画家でも構わない。日常的に対話し、教育から、人生相談、バーチャルデートまで可能である。意欲的な高齢者は自分のネットロボット、ロボットをクローンし、逆に稼がせることも考えられる。

 3つは、死んでしまった連れ合い自身をネットロボットで再現することである。

 この場合、高齢者が仏壇に向かって話しかけるのをレベルアップしたネットロボットとの対話と考えることが出来る。仏壇と話す高齢者はその仏壇から連れ合いの言葉を引き出し聞こえたと感じ、自分の愚痴、自分の意思決定の確認を求めたくて、仏壇へ向かって話すことが多い。彼らは連れ合いの言葉を聞きたいと願う気持ちが強い、したがってこの心理を利用すれば、よりネットロボットをうまく機能させることができる。生前にできるだけ、生の連れ合いの言葉をネットロボットに入力させておけば、そのネットロボットの効果は高くなる。仏壇をロボット化することもより高い効果を期待できるかもしれない。

 1つめの連れ合いが生きている間から、このネットロボットが機能しておれば、その連れ合いが亡くなったあともスムーズにネットロボットは仏壇へ移行できると思われる。体の弱い連れ合いが、自分の没後のことを考えて、ネットロボットへ知識、情報を移行させておくといった事例も増えてくるとも思われる。

死ななくなる人間 
 
 連れ合いの死後もネットロボットが機能すると、周囲から見れば、その人が死んでいるのか生きているのか分からなくなる。家訓を残して、死んで後も子孫を縛ることをする人がいるが、ネットロボットを残して、自分の死後も影響を与えようとする人は多くなると思われる。

生まれ変わる人間 

 子供達の教育のためにニュートン、アインシュタインをネットロボットにすることは物理学の嫌いな子供を減らすと思われる。声も骨格から再現できる。過去の偉人達は次々生まれ変わって、社会貢献をする。
 
 オードリー・ヘップバーンはいまだにCMタレントとしては最高価値を持っていると言われている。彼女はテレビのCMの中では生きている。彼女をネットロボット、ヒューマノイドロボットに生まれ変わらせることが考えられる。

絶滅動物もキャラクターもロボット化で社会貢献

 絶滅したドードー、恐竜、ネアンデルタール人のロボットは教育的意味を持っている。ディズニーランドはウオールト・ディズニーが自分を永久に生かせるためのロボット的存在とも考えられるし、子供達はミッキーマウスという仮想の生物と遊びに出かける、彼とその仲間達は世界でもっとも高い売上を期待できるロボットになる。

80歳の高齢者の純愛 永遠のロボット


                                (ホテルでお世話になって、写)

 ある80歳の高齢者、彼は一生働き尽くめで恋をしたこともなかった。ある日彼は、美しい15歳の少女を街で見かけて恋をした。彼は、その少女にインターネットでネットロボットを使って話しかけた。彼は、年齢を明かさず、少女の足長おじさん役を演じるネットロボットとして彼女を見守り、18歳の少年のようにプレゼントし、いつしか少女も彼に淡いあこがれを持つようになった。彼は、それまでの仕事と蓄財に明け暮れた日々と打って変わって、彼女のために活発な少年のようにプレゼントをし、兄のように彼女を保護した。ある日、彼は彼女に会いにロボットを派遣した。ロボットの目を通しての初デートで彼は自分が会うこともできない、また結婚もできない理由があるが、君をずっと見守っていきたいと告げ、彼女は彼の自分への深い愛にうたれ恋は深まる。彼はロボットとネットロボットで彼女を保護し、やがて彼は88歳となり、彼女は23歳となった。彼は死期が迫ったことを知り、技術者に最後の願いを託す。自分が死んで後も彼女が幸せな結婚をするまで、ネットロボットとロボットが彼女を見守り続けること、それが最後の願いであった。この瞬間彼は永遠の命を得、彼女は彼の死を知らず、やがて彼女の結婚の日まで彼のネットロボットとロボットは彼女を見守り続けた。
 この話には、2つの重要な未来を決めるポイントがある。一つは、80歳の彼は18歳の少年のように消費をするようになったということである。2つは、彼は死んだ後も消費し続けたという点である。この点は未来を考える場合の重要なポイントである。80歳から18歳に仮想の年齢が低下したという点は、政府にとっては国民、企業にとっては消費者の仮想の年齢をネットロボット、ロボットで操作しうることを意味する。また、死んだ後も消費し続けたということは、国にとって人口が、企業にとって消費者数が所与ではなく、仮想に操作しうることを示している。仮想の人口を増加させたり、仮想の消費者を増加させることができるということである。

観光ロボットと美の経済学理論


1.基盤技術
 観光のロボット化ではネットロボット、ロボットはインターネットの場で、人類と共生し新しい社会を拓くパートナーであり、この新しいパートナーが人類とどのように関わるかについて考察する。
 ネットロボットはインターネット上から現実世界にでると体を持ってロボットとなる。ロボットがネット(携帯、パソコン=インターネット)の中に入るとネットロボットになり、ネットロボット(ソフトウェア)が家電、自動車、ホーム機器、オフィス機器、人間型ロボットに入るとロボット(ハードウェア)になる。
 この研究は、技術、経済、社会、心理といった各分野、学際分野の学際であり、経済効果、産業創出、社会生活の提案、企業経営の改革、消費構造の改善がその目的となるが。また、インターネットの場における検索ロボットから歩行ロボットまでの共通OSの構築は今後のユビキタス社会の基盤技術となると考えられる

2.情報化、ロボット化は真善美の順に社会に受け入れられる。
 技術は、真(科学的価値)・善(倫理的監視)・美(文化的意味)の順に社会に受容されていく。情報化という技術も同様である。科学(真の追求)の寵児として情報はもてはやされ、それが社会のどこにでも行き渡ったとき、善(倫理)が監視・判断基準として登場し、社会は批判的にそれを受け入れていく。現在、情報が街に溢れる時代で、情報公開法、倫理的規制など、情報は監視対象として厳しく評価され始めていると思われる。しかし、すでに美(文化的意味)としてインターネット内の情報は受容されつつある。

3.美の事業の理論 欲求・起業・雇用
 ここで観光事業の基礎になる事業の理論について分析してみたい。人間の欲求は時間で計られる。もっとも時間的に短いのは今日の寒さをしのぐ、明日の食事にも事欠くといった衣食住の生理的欲求の充足である。今日の寒さがしのげても将来が心配と思ったとき、安定的な生理的欲求の充足を人間は求める。貯蓄、防衛、保険といった考えがでてくる。次には、もっと長期的に安定するには相互扶助の仲間に認知されることが重要である。そこで、人間には社会認知の欲求がでてくる。集団生活をする動物にとって、集団に入れないことは危機的状況である。次にこの集団内で尊敬されることは、自分の行動原則で生きることが許されることを意味するためより集団内での生存が楽になる。しかし、集団内での評価は状況的であり、ストレスが多い。したがって、集団の短期的な評価を超えて、長期的な自己実現の欲求が出てくる。集団に合わせるより、自分の遺伝子から自分に継承された仕事を実現し、認知されたい。
 最後が、そのようなローカル場での評価ではなく、時空を越えた究極価値への探求が始まる。この究極価値が真善美であり、欲求は最終的に究極価値に到達する。
 欲求に対応して、事業が起業され、雇用が生まれる。衣食住の生理的欲求が、例えば漁業を起業し、漁業従事者を雇用する。究極価値の善への欲求が、教団を創造し、信徒が生じる(雇用)。中世は、究極価値の善が、多くの教団を創造し、多くの信徒が地域を反映させた。近代は、真が、科学技術を創造し、科学技術者を大量に雇用した。21世紀は、美が、美の事業例えばコンテンツ産業を創造し、美の従事者を雇用するとも考えられる。究極価値における事業化の変遷は、中世が善の事業、近代が真の事業、未来は美の事業という構図との提案が可能である。
 真善美は究極価値として、位置づけられて来た。真は科学、善は宗教として知識体系、組織となり、科学は工業団地、善は寺の門前町として地域の雇用を支えてきた。善光寺、四国88箇所はその典型である。美は地域に何をもたらしてきたか。美しい風景に見せられる郷土画家、民芸品作家、彼らの活動は雇用をもたらしてきた。イタリアのローマ、フランスのパリ、日本の京都、中国の北京は大きな雇用をもたらす。
 真の事業による筑波の研究学園都市は、数十万の雇用、善の事業とみなせるアラブのメッカ巡礼も同様の雇用をもたらした。この真善美の究極価値は、長期事業を創造し、長期雇用を実現する。教団は1千年を超える長期雇用である。このような真善美は人間によって支えられる。京都は美の事業都市であると同時に、善(教団)の事業都市でもある、また真(科学)の事業都市でもある。京都大学はノーベル賞学者を輩出し、その輩出の条件は「頭脳+意志+風土」にあるといわれる。京都の真善美は、人材によって支えられる。同様に世界のあらゆる地域の人材のトップは、真善美に対して深い思い入れとその素養を持った人材である。そのような人材をいかに真善美の事業に参加させるか、が問われる。
 次に重要なのは合意形成であり、美の観光事業の最大の関門となる。

4.事業を進めるための合意の史的変遷
 事業、特に公共事業を進めるには合意が必要である。合意は状況的理由から合意を得ようとすると時間がかかる。その場、その時期の状況で合意への過程が大きく変わることになるため、多くの関係者の参加と意思決定の連鎖が必要となり、時間がかかる。この手間をなくし、早くかつ広い範囲でトップダウンにより行うためには、関係者の広い価値共有が期待される。このために選ばれたのが、かつては、宗教と科学であった。この2つは法律へと転化、または法律の裏づけとして、事業者、特に政府に利用された。
 聖徳太子が仏教を日本に導入した理由の一つは、宗教的価値を広く国民、特にエリート層に共有させ、従来の多様な多神教に裏付けられた行動原理、迷信といったものが、公共の利益に優先し、国家の再構築、新しい事業が行えない現状を打破するためだったと思われる。この森は言い伝えがあって開発できないといった抵抗を排除するのに、当時の優れた外来宗教の体系を利用し、開発を断行するのが仏教導入の主目的であったと考えられる。
このように宗教は、既成概念を打破する新たなパラダイムとして、古代に登場した。これは、究極価値である真善美のうち、善=宗教を利用した革命である。
 このように、事業を進めるための合意作りを簡略化、トップダウンにするために、リーダーは状況的価値から究極価値への転換を国民に求めた。その究極価値が真善美である。歴史的にはまず善としての宗教が求められ、それが法律として確立された事例としてはモーゼの十戒等がある。宗教による公共事業の推進と言い換えてもいい。これが日本における仏教導入であり、ローマのキリスト教導入、ムガール帝国のイスラム教も同様の意味が考えられる。
 しかし、中世における宗教対立、教団の武装化、政治への介入、労働者の教団への移動による生産人口の減少は、善=宗教の裏づけによる公共事業の遂行、組織改革への合意が困難になったことを示した。信長による比叡山の焼き討ち、一向宗徒の虐殺は、善=宗教による合意の時代が終わったことを意味し、焼き討ちされた教団からは多数の信徒が生産、農業の現場へ戻って新たな成長の時代を告げた。欧州ではこれはルネッサンス、科学の時代、つまり善=宗教から真=科学への合意の手段の革命を意味していた。価値は1つの真実のみへと集約されることをこれは意味していた。神の価値の対立は解消できなくても、観察、実験に基づく客観妥当性、再現性、写実といった科学的合意の前には、ニーチェのいうすべての神は死ぬしかなかった。神の死のあとに、真=科学による合意の時代が来た。科学(学問)による公共事業の推進が、かつて善=宗教によって行われたと同様に世界中で繰り返され、人類は地球を作り変え、20世紀の大繁栄を迎えた。これは大学、研究所を中心とした学問領域の拡大、成長を意味し、経済合理性は科学の裏づけのもと経済万能の合意形成を可能にした。
 しかし、20世紀後半に真=科学による合意は不可能になってきた。先進国では、飛行場もリニアモータカーも建設まで膨大な時間がかかる。

5.美の合意形成理論
 現在登場しようとしているのが、最後に残った美による合意である。美による合意は、真善と異なり、一元価値ではありえない。美は遺伝子としてすべての個人、民族が所有し、それぞれが異なる。真のように1つに定まらず、善のように他を排斥することもない。
 美の遺伝子保存を考えてみると、美は、世界中で異なり、小さな村の美の遺伝子と、米国全体の美の遺伝子の差はない。世界中に分布する無数の個体からなる動物の持つ遺伝子の数と、ある特定地域にしか生息しない数百の個体しか生存しない動物と個体数の差は大きくても遺伝子の数は差がない。美の標準化、同質化が進んでいる地域、国ほど美の遺伝子の数は少ない。

6.おわりに 美のアセスメント
 最後になるが、すべての観光資産をアセスメントするにはどうすればいいのだろうか。観光地の価値は観光地が一番知らない。男性の価値を知るものは女性であり、男性が一番知らない。真は一元価値であり、善は一元へ収斂させようとする危うさを持っている。美はそうではない。美はもっとも愛する人にその評価をゆだねることにより、美となる。美とは出会いであり、一元に収斂するものではないと思われる。風を愛でようと音楽を産み出し、色を愛でようと絵画が産まれた、しかし、美は無数に時間とともに刻まれ、留めること、一元化することはできない。20世紀までの経済学は一元価値の支配を受けた真と善の経済学であり、一元化は多くの不幸の元となった。多元がもつ豊かさ、美の経済学が持つ意味「多元の経済学」を、研究者たちは、私も含めて、いつ知ることが出来るのだろうか。それが21世紀問われている。

美の観光経済学の試論 ロボット観光


1.“美の連鎖”を形成する“観光”
 観光とはその地域を旅することである。しかし、旅は空間(現在)を楽しむだけで無く、同時に時間(歴史)も楽しむ。各地域には歴史があり、その歴史と出会う場は、かつては美術館、博物館にしかなかった。しかし、文化は知識遺伝子として、地域に住むあらゆる人と社会の中に存在する。この人間、社会の知識遺伝子のなかにこそ実は歴史がある。この知識遺伝子は繋がりを持って地域独特の産業を創造した。その繋がる糸が美意識である。知識遺伝子と美意識で結ばれた集団がつくりあげた美の連鎖を考えてみよう。美意識を共有し、評価しあう集団が形成され、完結性が高まり、美の連鎖を形成する。このような美意識の連鎖は、科学者、技術者、産業人にも共通するもので、この評価の輪に参加できた人は、この美の連鎖からの人脈、知識、技術によって支えられ、観光地は美を創造し、進化し続ける、どの地域にもない独自性を持った存在となる。

2.美の連鎖の場と創造過程 美のプラットフォーム
 美とは俗語的から専門用語まで極めて広範囲に使用される用語である。情報化の進展は美の創造、活用(美の販売)における主体と客体を曖昧にしている。例えば、絵を趣味とする個人は美の創造主体であると同時に美を受容する客体(消費者)でもあり、そのサークルでの創造と売買においても主体と客体は区別できない。このような集団は非営利集団であり、かつての営利集団である絵画商、放送局、出版社と区別される。
 彼らは、場(プラットフォーム)を共有し、創造された美をその場に投げ込む。その知識と行動は集団で共有され、その知識、行動様式は一種の極めてローカルな文化とでも呼べるもので、知識はその解釈と創造・編集が独特の感性・共有体験・文化的排他性を持つがゆえに、独占的に使用される。20世紀は営利集団が美の創造と活用(売買)を支配した。それに対し、21世紀は、非営利集団内での横断的・文化(知識)的枠によって、美の創造、活用は容易に世界的広がりを持つ。
 この集団内では美の創造と活用は独占的・共有的知識が増加するほど、そのコミュニケーションの密度は高まり、美の創造と活用の効率は高まる。独占的であるがゆえに提供と使用の関係者は限定され、主体と客体に係わる者は限定されるがゆえに、一般的な美の商業的創造、活用(市場売買)における高い専門的熟練を多くの場合必要としない。したがって、主体と客体は曖昧になる。この中で、現実世界に加わえてインターネットという仮想世界が美の経済学のテーマとなる。

3.美の大衆化とインターネット
 インターネットは社会における美の存在形式に大きな変化をもたらしている。美の存在形式として映像、音声、文章を考えてみよう。マス・メディアから一方向に個人が映像、音声、文章としての美を受けとる時代は終わり、双方向で個人、映像、音声、文章としての美を発信する時代になった。同様に個人が企業から一方向で商品・知識に転写された美を受けるのではなく、双方向の時代になった。個人は企業以上の存在となり、美の発信を行いうる。主婦が育児の傍ら日本や米国、中国、インド、ブラジルなど新興国の映像の決定的な創造をなしても不思議ではない。
 普通の市民、若者や主婦や高齢者が美を創造する。本研究では、美の創造過程と美の活用過程をいかに経営するかを模索する。美の創造と活用では営利行動と非営利講堂も相互浸透、流動化しあう。美の創造を職業とする映像製作者が、主婦の趣味での創造に競争で負けることもありうる。また、放送局が美の活用過程で、インターネットの個人放送に場を譲ってきている。先進国におけるテレビの不振は今後ますます加速されるだろう。中国、インドなどのテレビ、映画の活況もやがて過去のものになる。
 
4.人間とアバターの共生 ネットロボット
 インターネットでは、いつでも、どこからでもアクセスできる環境で、場所にとらわれない働き方や娯楽が実現しはじめている。
 この概念「ユビキタス・コンピューティング」は、一人が複数のコンピュータを使う社会のイメージとしてマーク・ワイザー氏が提唱した。情報端末は、パソコンや携帯電話に限らず、冷蔵庫や電子レンジといった家電製品、自動車、自動販売機等もインターネット接続され、ウェアラブル・コンピュータと呼ばれる身に付けるコンピュータまでいたる。
 ソフトウェア、人工知能ソフトの進化は著しい。これらはエージェントソフトとして人間の知的活動をサポートする。インターネット上では人間のキャラクターを代理する人格として多くのソフト上に登場している。
特に仮想大陸で第2の人生を送る自分の代理人「アバター」などはインターネット上で急速に増加している。
 これらソフトは、サーバー、パソコン、携帯電話、自動車、家電のナビゲーション上で急速に人間の代替を行いつつある。
 特にエージェントが進化し、人間を代替する人格「ネットロボット」になっていくと、このネットロボットと人間の共生がインターネットの課題となる。また機械ロボット(ロボット)は、このネットロボットが仮想世界から出て、現実世界で体を持ったと規定できる。
 近未来はネットロボットとロボットに助けられ、物覚えが悪くなった高齢者が現役で働き、家事でネットロボットと電子レンジでの料理メニューを相談し、ロボット化した自動車のナビゲーションをドライバーの癖を知り尽くしたネットロボットがやってくれる。
 このイメージは、インターネットで結ばれた家電、自動車へネットロボットが「憑依する」といった表現がぴったりすると思われる。
 
5.ロボットとネットロボットが創り上げるハイテク観光地
 情報化がもたらす新しい時代、その場でも人工知能、ロボットとの人間の共生、そして「美の観光企画」まで以下で触れてみたい。
 観光地への誘いはネットロボットがインターネット上で日常的に行う。これは学習型のネットロボットでお客となる都会の人々個人に、日常的に観光相談をする。声を特定の個人にして、その個人のノウハウを学習させ、お客を覚えておいて、相談に応じることが可能である。このネットロボットで対応できないときは、ネットロボットは顧客を待たせておいて、観光課の人間を呼びに行くことになる。観光課の人間もしくは、例えば、バーチャル県知事、バーチャル観光大使(ノーベル賞受賞者、芸能人、スポーツ選手、文化人・・・)は無数にネットロボットとしてクローンを作ることができる。バーチャル県知事は、県知事と違って、間違った発言をしても許されるとか、面白いキャラクターを与えることも自由に出来る。声は県知事と同じ声である。ほぼ、95%は応対できるので、後のどうしても県知事でないと答えられない内容のときだけ、県知事が対応すると考えると、県知事が例えば20名いるのと同じ観光誘致効果が出る。
 このバーチャル県知事といったネットロボットが世界の人と友達になって(友達に誘われたら出かけないではおれない)、お客を世界中から探してくると、後は、観光案内ロボットが対応することになる。インターネットから出れば、ネットロボットはロボットに引き継ぐといった形になるので、お客はインターネット内の「友達」に導かれて、自然に観光地にやってきて、ロボットと会うことになる。

2010年8月16日月曜日

未来での成功は余剰資源探しから始まる


中国経営者教育の現場、世界は意欲的な経営者が一杯、彼らと連携すれば・・・・

はりきって講義中、世界には未来がある。



昨年、3月中国北京大学で国際大会の実行委員長を務めさせていただきました。

その折、中国のICTにおける欧米の影響のあまりの大きさに驚き、それに挑戦し、世界を変えようとする中国の産学官の若手たちに感動を覚え、それからいろいろ調査、交流してきました。

隣国日本の若手にとって、2010年は真のグローバル化元年の年とならねば、日本のガラパゴス化?したICTは世界の財産ではなく、生ける化石、シーラーカンス、オウムガイとなるのではと感じます。

世界に対する挑戦状といった気概は、世界のビジネス秩序に危害を加える激しさと同居です。

未来のビジネスを構想する際は

①余剰資源を探す、
②成功するビジネスの条件を適用する、
③マップ(予想図)に位置付ける、
④ソリューションを構成する、
⑤新システムを構築する、
⑥未来観からビジネスモデルを変更、
⑦主役を替える、

等多くの方法があります。

例えば、

①余剰資源について考えてみましょう。

20世紀初頭、石油が米国で大量に発見されたときどうだったでしょうか。当時の新聞記事では、欧米人はこれでクジラを捕らなくても、ランプの油が確保できるといった喜びようしかできませんでした。そのあと、周知のごとく自動車時代がまったく新しい若い人によって到来した訳です。

現在余っているもの、無尽蔵のビジネス資源であるのものは4つあると考えられます。

ディスプレイ(液晶他)、
センサ、
アクチュエータ、
インテリジェントチップ

などです。

この4種類は無数に量産でき、将来急激にパフォーマンスは向上、価格は低下し、古い経営感覚では理解できない、まったく新しいICTビジネスを創造する可能性があります。

また、
②成功するビジネスの条件では、

20世紀の自動車、21世紀のインターネットが持っている条件は、

防衛性、
匿名性、
(能力)拡張性、
習慣性(中毒性)

でした。

この条件を満たすビジネスはどこに隠れているのでしょうか?

⑥未来観・・・では、

新興国の中国やインドの発展は、かつての日本や韓国より急速に発展しています。その早さはドックイヤーといえます。4倍以上に速い政治経済においては、ビジネスも4倍以上に速くなります。中国が日本より発展が4倍速いとすれば、日本企業より中国企業は4倍以上の速さでビジネスを行っていることになります。日本の経営者はこの速さに目を回しています。

4倍速い社会ではビジネスの質が変わります。例えば、日本では社会インフラ投資は20年、40年で投機の対象になりにくいですが、中国は5年から10年で投機の対象として魅力が出てきます。

インターネットの中のインフラ投資はもっと速くラットイヤーとなれば、リアルタイム投資ビジネスとなります。

さて、

⑦主役を替えるでは、人間が人工知能に代替されても新しいビジネスが生じます。

これはICTの将来の可能性を検討する際に重要です。
例えば、自動翻訳は通訳者から多くの職を奪い、応答ソフトはコールセンターを変革させます。

ここから、おそらく無限のビジネスが登場します(ネットロボット経済学:清家)。

2010年8月15日日曜日

顧客も部下も日本人ではない カタカナ管理者 4倍速商品開発


国内不振、海外輸出・進出ラッシュの中、
その中での顧客満足・従業員能力は大きく変わってきました。

1.顧客は日本人ではない 部下も日本人ではない

 日本人向けの顧客満足経営「社員教育」は転換しないといけない。日本企業の社員と日本市場の顧客は同質であった。明らかに世界の顧客は日本人と同質ではない。
これはコペルニクス的転換となる。以心伝心で、お客の喜びは自分の喜びと感じ、そのように部下を教育してきた日本企業は転換できるだろうか?

 米国は移民国家であり、国内が世界の縮図である。むしろ世界より国内のほうが国際化?していた。したがって、国内の顧客満足経営、ケンタッキー、マクドナルドは国際展開は容易であった。顧客満足にコペルニクス的転換は不要であった。
 現在の中国は日本モデル+外資導入であるため、国内は国際化しており、中国企業は国際化にあたってコペルニクス的転換は不要となる。中国成長モデルをとっているインド、インドネシアなどにもそれがあてはまるかもしれない。

 部下は日本人ではない。日本国内では部下は日本人であるが、海外へ発注すれば、部下は日本人ではない。輸出は日本人の部下を使った。海外進出は現地の部下とは出向中の3年間だけ付き合えば良かった。ところが現在は、インターネットを使って日常的に外国人の部下を管理する。

 この中では、日本のかつての企業とは異なる組織理論が求められる。

日本企業の市場・企業同質組織(かつての日本)

 日本企業の行動原理は、市場と企業組織は同質の構成員間での関係として理解できた。企業組織の構成員は市場における顧客の行動、決定を同じ体質を持つものと理解し、顧客満足を最大にする行動を行った。このような組織は市場・企業同質組織とでも呼ぶことができるかもしれない。松下幸之助の「お客様は神様である」との考えは顧客、従業員が同質であるときもっとも理解されやすい。そのときは管理者も同質であるとの前提であったと思われる。市場・企業同質組織では顧客と従業員と管理者は同質であると自他ともに暗黙に認識しあっている。
 この考えは第二次世界大戦という困難な戦争を遂行するための統制経済、翼賛体制、国民総動員といった国民教育によって強化され、戦後の米国占領軍の民主化教育によってさらに強化されたとも考えられ、現在も日本企業に根強い。「一億火の玉だ、一億総懺悔」といった言葉に対する日本人の共感はその同質意識の表れとも考えられる。
 このような感覚は輸出といった海外取引によって変更される可能性がある。輸出先は国内とは異質な顧客によって構成される市場であることが多い。しかし、戦後、加工貿易による輸出・高度成長といった時代においてもこの組織は変更されなかった。欧米の異質市場に対しては現地の営業員のみが市場を理解し、国内の企業組織はまったく顧客の体質・動向と関係なく生産に専念した。その結果、国内の生産体制をほぼ輸出に際して変更しないで済んだ。
 高度成長期、欧米市場への輸出が予測を超えて成長したこともあって、戦略には依存しないで生産に専念した。その結果、戦前の日本企業、財閥系企業などで重要であった戦略人材の育成は遅れた。生産の論理は安全・品質・納期・原価によって評価され、その論理の成功者が企業のリーダーとなった。その成功者は生産人材を再生産し、生産優位の企業が日本産業の中心となった。
 高度成長期が30年近く続き、研究開発が新しい企業の論理となった。それが1970年代の安定成長期である。従来の欧米の物真似商品、品質・安全の向上だけでは商品は輸出も伸びない、内需も売れない。そのために日本ブランド、自主技術の開発が求められた。政府の研究開発への助成、低利融資が注ぎ込まれた。このとき研究開発という新しい組織上の空白へ進出し支配する可能性があったのは戦略人材と生産人材である。戦略人材が弱かった日本企業は、当然のごとく生産人材のリーダーが研究開発という未知の空白を支配していった。
 この結果、生産人材の植民地として研究開発はスタートした。このことは日本企業の組織の50年後の未来を決定した。もし、このとき戦略人材が研究開発を支配していたら、日本企業の未来は大きく変わったと考えられる。欧米のように労働市場から戦略人材が供給されることが無い日本では生産人材に敵は存在しなかった。生産へ大量に投入されていた大卒社員は大勢力となっており、大卒以外の優秀な生産人材からの幹部登用は盛んに行われていた。また営業人材や財務人材は研究開発という空白地帯ではまったく力を発揮できなかった。営業は顧客志向のデザイン、財務は研究開発の投資効果、減価償却などで介入するが、それは生産支配を脅かすものではなかった。
 生産の植民地から始まった研究開発は、大胆な戦略的商品開発を試み、新たな市場を拓くより、顧客の要望に合わせて連続的な商品改良を行うことに適していた。そしてその枠組みの中で進化した。それが日本の顧客満足型研究開発である。顧客満足は連続的に追跡していれば大きな変化はしない。したがって、顧客と研究開発を連結させてしまえば、研究開発の失敗はありえないという論理が成立する。研究開発は顧客満足を追跡する形で連続的に開発テーマを修正していく(これを1980年代の日本型経営学ではインクリメンタルイノベーションと呼んだ)。生産の植民地として研究開発はスタートしているから当然のごとく、研究開発と生産とは連結されていた(これを1980年代の日本型経営学ではオーバーラッピングと呼ぶことになる)。顧客満足・研究開発・生産は連結された。
 この典型がトヨタ自動車、パナソニック、セブン-イレブン・ジャパンなどの組織で見られる。なお、欧米のいう顧客満足経営と日本型顧客満足経営は異なっている。ヤングレポート、マルコムボルドリッジ賞などの米国の日本研究の成果として欧米の顧客満足経営は1990年代に成立したがこれは日本企業とは似て非なるものである。それは顧客満足への追跡のやり方が異なる。欧米は断続的な顧客満足の定義による経営行動が行われ、多くの場合マニュアルが作成され形式知主導となる。日本は連続的に顧客満足の追跡が行われる。断続と連続の違いは明らかで、連続はタイムラグが無い。
 トヨタ自動車、パナソニックなどは連続的顧客満足追跡においては明らかに世界に例のないモデルであり、多くの場合顧客のデイリーな変化を追跡し、それが細かな研究開発、生産、販売にまで至る連続的修正を促す。その修正行動は人材育成と訓練、暗黙知によって高度化される。
 
これが日本企業の市場・企業同質組織である。 

このような日本企業は、現在大きな課題を迎えている。
顧客も部下も日本人ではない世界への旅立ちである。

問題は2つある。1つは研究開発の価値作りである。価値は顧客価値と技術者の価値が連結しているのが市場・企業同質組織であった。したがって、異質な顧客に対しても連結を期待するのは自然である。

2.マトリックス組織のプロセス側能力の徹底強化(カタカナ管理者)
3.グローバルスピード経営による4倍速商品開発

2010年8月6日金曜日

バブルの落とし子が現在日本のリーダー 5年戦略


5年後2015年までの今日!

今日!からの5年間に何をするかである?

それを今日!考えてみよう。

その鍵は

1.現在の日本のリーダーはバブルの落とし子

2.ミドルマネジメントは多い

3.一般従業員が大きく不足

の3点である。



1.リーダーはバブルの落とし子

1)18年前バブル崩壊では、責任を問われ想い半ばで「会社」的に抹殺された方は数多く、各社で粛清の嵐が吹き荒れました。その多くは40代前半で、窓際、窓外へ追いやられ、金にまつわる多くの汚名が残りました。その後のITバブルでも同様のことが。

2)現在の日本の閉塞状況をみると、
やる気のある人間を追い出した人たちが中枢を占める会社、社会になっている
とも思えます。

3)バブル崩壊から18年、そろそろ時効、彼らの想いを鎮魂をして、
新生日本が出直すときではないか、と思います。

1)再評価された人々の復権
2)積極的に生きた人々のノウハウの再評価
3)社会の元気の素

日本では恨みを呑んで死んだ人々、想いが残った人は昔から敵味方に関わらず神社に祭ってきた。
元寇では蒙古軍も日本軍も鎮魂された。

バブル崩壊以来、無為にすごしてきたとも思える日本の18年を思う時、
いまこそ、鎮魂が必要ではないでしょうか。

さて、

鎮魂神社の話題から


現在のリーダーを考えてみると

経営者型でいう調整型が多いと考えるべきであると思われる。

強いリーダシップの発揮は後の世代に期待すべきと思われる。

(バブルが弾けるといった大きい打撃はリーダーの型を変える、という教訓はかつての文化大革命の後の中国リーダーたちがしばらく調整型になり、現在も心に大きな傷を持っているといった事例からも伺える。「石橋を叩いて渡らない」リーダーが文革後の年代では多数見られた。おそらく今回の金融危機後、欧米もリーダーの型の変質の影響をいつかうけると思われる)

この時期に、

政府、産業リーダーである経団連がリーダーシップをとって調整型のリーダーを中心に産業内での合併、事業の合従連衡が加速するとも考えられる。


世界規模になるまで日本企業のM&A、事業統合がこの5年加速し、業界3位以下の企業が統合されると非常に強い産業が生まれる可能性がある。

トップの次に



2.ミドルマネジメントは多い

第二次ベビーブーマーが30歳代の後半の年齢、役職適齢期に入ってきた。ミドルマネジメントの層は極めて厚い。

彼らが、40歳代前半になる今後5年は、ミドルは十分である。前線指揮官(ミドル)が多くて、生かされている組織は一番強い。

しかし、これは給与負担が大きくなることを示している。
 バブル破綻以降、IT化、組織のフラット化、中間管理職不要論「文鎮型組織」などの考えと中高年人件費削減=早期退職などで大きく管理職などは、削減された。
 しかし、最近、顧客志向で「お客の親身になってサービスを手順に沿って行う」ソリューションプロセスの理論を体現し、部下に実行させうる新しいミドルマネジメントが増えてきた。
 従来のような部長、課長で人を主に管理するミドルから、顧客へのソリューションプロセスを構築、指揮できるソリューションマネージャーの増加である。このタイプのマネージャーは従来の部長、課長ではなく、リーダー、マネジャー、チームリーダーなどとカタカナ名で呼ばれることも多い(カタカナ管理者)。部門の管理者でなく、実行プロセスの管理者である。
 この新しいカタカナ管理者は10年来見られたがここ2,3年急増しているようである。



3.一般従業員が大きく不足

 一般従業員は、少子化の影響と、派遣社員の増加が起こったことで、どの企業も大きく不足している。小隊長がいても兵士がいない(日本の自衛隊?)。最近何年も新入社員がいないといった「高齢課」はどの企業も多く、急増している。後輩が入らないと、先輩はいつまでも新入社員気分が抜けない。成長しない。

さて、どうしよう?

答えは「日本アニメ・ゲーム連合艦隊」日本10年間戦略


昨日の答え、ハリウッド映画艦隊艦砲射撃以上の激しい世界への艦砲射撃を行ったのは

日本アニメ・ゲーム連合艦隊

これは世界の未来を背負う子供たちに広く、深く残り、現在も史上最大の艦砲射撃が続いている。

ドラえもんは新興国のママのお気に入り

クレヨンしんちゃんは?

ナルトと花より男子は現在の新興国の男女人気をリード

ドイツの40歳代の共通の話題アニメハイジ、竜の子プロの宮崎アニメ。クララが立った!

米国の若者はポッキモン、ピカチュウ

宮崎アニメ、借りぐらしのアリエッティは欧州人しか分からない?

デジタルゲームだけではない。カードゲームも世界を席巻した、遊戯王は米国の男子10代の共通の話題

などなど

このような猛烈な艦砲射撃で、教化?(嫌な表現・・笑)、一緒の輪に入っている世界に対して日本はどのような戦略を練るのか?

世界を手の上に乗せる、帷幕のうち・・・・これが戦略である。

さて、

世界の新興国の国民、特に中国人は価格重視から品質重視へといつ転換するだろうか?

それは意外と早い
(新興国は圧縮成長、浦島太郎現象(清家)韓国は社会のスピードが日本の2倍、中国は4倍速い)

また、以前から何度も触れているように
中国の現在がかつての日本の1970年代であるなら、
中国は5年後の2015年にはかつての日本の1970年代のような「顧客満足」経営が主流となる。

日本の1970年代、80年代は国家は先端科学技術・環境・安全衛生・地方までの福祉を重視し、顧客はブランド、高品質を求めるようになった。

(この変化に気付かなかった読み違えた?ダイエーはやがて致命的な戦略ミス、低価格極端!重視戦略で1990年代没落し、21世紀へとイトーヨーカ堂・セブンイレブンの顧客重視・品質重視戦略が市場の覇権を奪うことになる)



やがて、
といわなくて中国は5年後には、上海、広東、北京、天津、大連、青島、成都・・・において、
国家は先端科学技術・環境・安全衛生・地方までの福祉を重視し、顧客はブランド、高品質を求めるように
なる(スピードが日本の4倍速い中国は、5年間は日本の20年である=浦島太郎現象(清家))。

さて、5年後の
2015年中国社会では「顧客満足経営」が成功する。
この顧客満足経営では日本企業は世界とちょっと異なる強みを持っている(それは、清家著作参照)。
5年後にはじりじり日本の顧客満足経営の強みが新興国で発揮されてくる。
そうなれば、日本の時代になる、と予測できる。

2020年日本企業は顧客志向・効率経済で世界において圧倒的な優位を発揮する。

生産主導・成長経済は欧米企業・韓国・中国企業のモジュール型少種多量生産が有利であるが、顧客志向・効率経済は日本企業のインテグラ型多種少量生産が有利となる。今後、10年はアジアにおける欧米企業・韓国・中国の優位が続き、徐々に日本企業の逆転が起こる。

歴史から学ぶと、消費者が豊かになり庶民レベルまで商品が行き渡ると、顧客志向の企業が生産主導の企業から覇権を獲得するのが歴史の常であった。事例としては、1960年代からの家電産業でのパナソニック(松下電器産業)、自動車産業での1960年代後半からのトヨタ自動車、1980年代からの流通小売産業でのイトーヨーカ堂の台頭などである。欧米にも同様の事例が見られる。

今後10年はアジアにおける欧米企業・韓国・中国の優位が続き、徐々に日本企業の逆転が起こる.消費者が豊かになり庶民レベルまで商品が行き渡ると、顧客志向の企業が生産主導の企業から覇権を獲得する。家電産業でのパナソニック、トヨタ自動車、イトーヨーカ堂などの成功であった。10年後は世界、アジア、中国は顧客志向・効率経済になり日本企業の時代となる。2020年日本企業は顧客志向・効率経済で世界において圧倒的な優位を発揮する。その日本企業をより強くするには、日本企業は、①リードタイム短縮(一人事業=セル生産からセル事業へ、家電新規参入のアイリスオーヤマなどは一人事業、商品企画・設計から工程・販売管理まで一人、それを情報ネットワークで支援)、②グローバル総合ニッチ企業(GGN)、③世界ビジネスローテーション(多国の現地法人間で生産品目の交流・交換による知識攪拌)といった方策が考えられる。

しかし、中国が5年後、インド、インドネシアでの中間層が次々顧客満足経営を要求する時代はまだ先。

問題は中国社会などの顧客が我儘になり、品質にこだわり、日本型顧客満足経営が新興国で力を発揮できるようになるまでの

この5年間をどう日本は過すべきだろうか?

2010年8月4日水曜日

世界は3つの革新、人治から法治へ、個人から組織へ、模倣から学習創造

中国の中央電視台に出演したとき

の番組です。かなり緊張気味(笑)中央電視台は中国のNHKですから、紅白歌合戦に出た気分?


世界は3つの革新、人治から法治へ、個人から組織へ、模倣から学習創造へ

と転換中

そのモデルは、「かつての日本の経験」である。

(ただし、例によって英語で、「日本の経験」を欧米留学中に、欧米人から学ぶ)。


新興国、発展途上国の悩みは産業振興と民主化要求の2つであり、

その「モデルは日本」であると

留学生を迎える欧米の有力校の大学院では

1990年代以降(共産圏が崩壊した1989年以降に世界で討議された?)、

ほぼ共通認識がある?


その認識が無いのは日本の大学院だけ?



日本の民主化、産業化を学び


政治では明治以降の民主化

産業では戦後高度成長の日本


が世界で再現しようとしている。


その先頭を走るのが(走っていると思われているのが、韓国、そして中国である)


韓国は1970年代の日本の安定成長、自主技術・世界ブランド開発を学び1980年代の日本から現在、学んでいる(バブルだけは学びたくない?)。

中国は現在、1970年代の日本を、欧米留学時に「英語」で学んでいる。


1970年代の日本は

政治では55年体制(自民党内での政権交代(派閥内での政権交代)、政治と官僚の連携)

産業では1970年代の日本(列島改造、安定成長、自主技術・世界ブランド開発、環境対策)

であり、

今、中国は大変熱心に学んでいる。

やがて、インド、インドネシアが学ぶようになる。


さて、

世界、中国はなぜ、直接日本に学ばないのか?

これが、日本の最大の問題であり、これが留学生を迎える日本の大学院に突きつけられ

てきた最大の課題である。


僕は北京大学とこの10年以上、ずっとこの課題を抱え、討議してきた。

世界、中国の留学生が

日本で直接学ぶようになれば、誤解も無いし、それが世界、中国の政策に直接反映する。

中国の次はインド、インドネシアの留学生も直接日本で習うようになる。

世界に波及する!!


さて、欧米へのあこがれがあるから、世界、中国は日本から学ばないのだろうか?

欧米へのあこがれとはなんだろう?


米国で経済を学び、欧州の文化に触れるのが新興国、発展途上国のエリートの夢?

韓国では、「米国に留学し、欧州を旅し、日本で稼ぐ」のが一番格好がいい。

冬のソナタを観た人はよく分かりますね(「カンミヒ」モデル?楽屋ネタ!、エピソードカンミヒ)


なんだろうか?

さて

僕は、中国政府と協力して北京大学他と連携大学院を作るのが夢で


この10年以上

中国国有企業経営者の教育、訪日、訪中講座、指導を行ってきた。

結構、がんばったね!


しかし、まだまだ、もっと頑張らないと!





今、中国は世界の新興国の先頭を切って(オリンピック、万博・・・)

3つの革新、人治から法治へ、個人から組織へ、模倣から学習創造へ挑戦しようとしている。

そのモデルはやはり



1970年代の日本

政治では55年体制(自民党内での政権交代(派閥内での政権交代)、政治と官僚の連携)

産業では1970年代の日本(列島改造、安定成長、自主技術・世界ブランド開発、環境対策)

である。


これを日本の大学院は

中国政府の若手官僚、若手経営者、官僚、経営者候補の大学生に直接日本で学ばせることは

できないのだろうか?

それが日本の大学院の課題である。


教えるべき内容は、欧米人が英語で噛み砕いた「日本のかつての欧米人の書いた歴史、欧米人の解釈したノウハウ」ではなく

日本人の直接体験記、生きた言葉である。


これを中国、インド、インドネシア、世界へと直接、教えたい!!

産業政策、企業経営の一部の「トヨタの歴史、トヨタ生産方式は三河弁でないと本当のことは分からない?」
これが真髄であり、日本のノウハウの真髄が欧米人に分かっているか、伝わっているか、それが次に中国人へ伝わっているか、世界に伝わっているか、どうか、はなはだ疑問である。

産業化については、僕は現在、大蔵省、通産省の元事務次官に1970年代、1980年代までのインタビューをしてそのオーラルを保存しようとしている(早くしないと皆故人になってしまう)。

民主化についても共同研究のメンバーが同様の作業を行っている(早くしないと皆故人になってしまう)。


さて、中国から留学生が来ない理由を分析してみよう。


中国において米欧の国民的人気は高く、最難関中学である人民大学付属、北京大学付属、清華大学付属の同窓生の多くは高校を経て、北京大学、清華大学を卒業後欧米へ留学し、

帰国後

欧米協会(欧美)に属し定期的にパーティを催し

人治国家中国の政官・国有企業中核160社の中枢を構成する(国有企業は再編統合中である)。

中国での昇進は官僚、地方政府、国有企業、中央政府と一体で考えられ、

日本留学組は弱く人脈も機能していない。


この結果、

日本は大きな以下の損失を被る。


長期的には「日本の民主化、産業化の歩み」の成果を人類の進歩につなげた名誉を欧米に奪われる

短期的には以下の損失!

世界の新興国、中国や発展途上国の投融資政策、特に

インフラ政策において欧米がパートナーとして選ばれ、日本が選択されない大きな原因となっている。


上記は、中国だけでなく、世界のあらゆる国で起こっている。


欧米のように

日本の大学院はもっと頑張らないと!!国家的損失である。


欧米は、キリスト教会が現地大衆の教化を、エリート教育を本国大学院が行った。
現地の大衆とエリートを「教化」して、欧米を世界に売り込んで、そこから現地の政治・経済・軍事、産業支配を行ってきた。
その教会、大学院による「教化」の歴史が現在の欧米支配の世界を作ってきた。欧米にとって大学院は「強力な最終兵器」だったのである。

20世紀になって、それにハリウッド映画・テレビ・ディズニー、フランス観光・世界遺産が戦列に加わって最強の布陣となった(子供大人の洗脳?欧米へのあこがれ)。

とにかく現地の「人」を教会が、人質のエリートを本国大学院が抑え込む!!!そこにハリウッド映画艦隊が艦砲射撃を打ち込み、つるべ打ち、これで現地政府は壊滅。観光という名のバーチャル難民がフランスに流れ込む(笑)。

欧米の戦略の鍵は「人」である。


しかし、実は世界の政治、産業の原理は今、「人」から「組織」へ転換しようとしている???

(本当?清家先生、自分の専門が経営組織論だから、手前みそ?手前ミス?)

世界は

3つの革新、人治から法治へ、個人から「組織」へ、模倣から学習創造へと

転換しようとしており、この状況を変える機会ともいえる。

このやり方を一緒に考えてみませんか?

富山大学生、留学生も考えて!

実は、ハリウッド映画艦砲射撃以上?の激しい艦砲射撃を
20世紀末から現在まで世界に打ち込んでいる国がある。

それはどこの国でしょう?

回答は一緒に考えましょう

2010年8月3日火曜日

官民連携!4倍速経営!! 知識加速経営


北京大学国際大会で実行委員長をした思い出

北京大学光華管理学院の李東教授(向かって左)、教え子たち(僕より優秀です!)と一緒。会場は北京大学国際会議場

なんと中国トップの北京大学が香港資本のホテルと合弁でホテルと国際会議場などを経営、大きな利益をあげ、研究・教育資金を作っています!!!
中国のトップ校は米国と同様多様な合弁ビジネスで成功、大学予算の半分を稼ぎ出す?



官民連携グローバルスピード経営研究会

  
       ――4倍速経営(知識加速経営)――


日本の業界のトップ企業?革命児?企業はスピード経営が多い。

トヨタ自動車のトヨタ生産方式の物流の原点は「速さ」である。

パナソニック、キヤノンから日本電産、ファーストリテーリング、伊勢丹三越、JFEスチールも

また本田技研工業、ソフトバンク、・・は「疾さ」を感じさせる。かつてのソニーも同様!

欧米企業、韓国、中国、インド企業、特にインドのIT3社には「早さ」を感じる。

現在、中国、インドなど新興国は急速に成長している。中国は年間成長率10%前後を30年間続け、インドもそれに続こうとしている。

この鍵は「早さ」である。

一方、韓国企業、ソフトバンクには「疾さ」も感じる?

ドイツ企業は「速さ」が上がってきた?

2010年代世界は、官民連携インフラ大革命の時代である。

中国、インド、インドネシア、東南アジア、ブラジル、中東、ロシアで

10億をはるかに超える住宅がこの10年間に建設される!

中国では「田中角栄元総理列島改造」中国版が「快速」で実行中!!!工場が地方、海外へ移転、上海は研究拠点、金融、郊外型高級環境都市の建設で、「早く」生まれ変わろうとしている。

新幹線、高速道路、ハブ空港、地下鉄の交通4点セットは大建設ブームである。上海、北京などの地下鉄網はあっという間に東京の地下鉄網を規模で抜いた。高速道路の距離は日本を1桁上回り、新幹線網も総延長で日本を上回り、あと数年で数倍になる。空港建設は大ブームである。

10億を超える住宅建設は、膨大な車庫(自動車)、家電、家具、日用品の4点セットの需要を産み出す!

すべてスピード!

環境衛生都市建設、新幹線、原子力、スマートグリッド、水ビジネス

中国、インド、インドネシア、東南アジア、ブラジル、中東、ロシア、アフリカで大建設が起こっている。

 さて、日本企業はその優れた技術と製品ゆえに世界で大きな競争力、環境・衛生のグリーン革命でも世界トップである。

富山も医薬・ものづくりではトップ!!


しかし、欧米、中国、韓国の政府、地方自治体は、企業と強力な連携を組み、新興国市場を次々制覇している。

日本政府、地方自治体、富山も、また日本企業も大きく後れを取った。

その遅れをとった理由は官の弱さにも求められるが、民にもある。

その原因は世界企業と比較しての日本企業の経営スピードの遅さであり、多くのビジネスチャンスを逸することに繋がっている。

 今日の日本企業の経営は、売上の国内ウエイトが大きく下がり、輸出、海外進出の成功無しには成り立たない。

輸出は大儲け!!

成功の鍵はスピードである。

韓国ではサムスンが日本の2倍のスピードでビジネスを展開し、新興国中国ではハイアールがサムスンを上回る4倍のスピードで経営を展開している。

ドッグイヤー、

ハイアールの楊副社長やサムスンのイー会長の「圧縮成長」である。

ちなみに、ドッグは人間より6倍齢をとるのが速い。

ラットイヤーという言葉さえある。

 日本企業の経営者、社員はサムスンと競争するときは2倍のスピードで、ハイアールとは4倍で意思決定、仕事をしなければならない。

浦島太郎現象(清家彰敏)

上海での3年間の勤務は日本での「12年間」分の仕事をしなければ脱落する。12年経ったつもりで日本へ帰ると日本の国は3年間で何も変わっていない。逆に東京駐在のハイアールの社員は3年経って帰ったら中国では12年分の仕事が経っていてガラッと変化、もう昔の仕事も無く、誰もいない。

である。

 現在、日本国内でも10程度の海外インフラ分野を選定

政府、地方自治体、業界、大学で官民研究会が作られているが、

ピントはずれも多い?

鍵はひたすら「スピード」なのである。理解してほしい

ピントはずれ???になる理由は「スピード」=浦島太郎現象をどこまで理解しているかである。

例えば

可愛いわが子が生まれた、

育児インフラは、その子のスピードに合わせて準備されなければ、すぐ意味が無くなる。

「素晴らしい英才教育、ハイテク保育園ができましたよ、奥様!」(得意げ!)

「あの、うちの子、もう小学校に上がっているのですが・・・」

これが、世界インフラビジネスの浦島太郎現象=浦島ぼけ、である。

さて、

世界はインフラビジネスでスピードが日本企業より韓国企業は2倍、中国企業は4倍!!

世界はジルバを踊っているのである。

日本だけがゆっくり踊っているわけにはいかない。

浦島太郎現象で日本が衰退してしまう。

いまだに日本人だけでチークダンスを踊っている学生諸君、明るくジルバでいこう!!!

富山大学生も、そうだよ!

最近は富山大学の中国人留学生も、日本ボケ?(浦島太郎現象?)でのんびりしてしまって

世界で使い物にならないぞ!

中国へ帰ったら、踊りのスピードについていけなくて、パートナーの足ばっかり踏んでいるなんて

だらしがない中国人留学生も(爆笑)

さて、浦島太郎現象から、日本の官民が脱却するにはどうすればいいのだろうか?

その鍵は4つ!

①スピードには「早い・速い・疾い」の3種がある
(日本人ビジネスマンだけでなく、学生、留学生も考えてみよう!)

②情報通信技術でどこまでスピードが上がるか(官民でソフト開発をしたい!清家座長)、

③トヨタ生産方式などの経営手法でどこまでスピードが上がるか(トヨタ自動車国際物流部長だった田中正知さんは適任?)

④ビジネスプロセスを「内段取り」、「外段取り」に分ける

(内段取り、懐かしい言葉ですね、学生君たちは調べてみて!

トヨタ生産方式の「シングル段取り」これも調べる!「亡くなられた新郷先生」、

一緒に箱根の温泉でお風呂に入った懐かしい思いで、すごい先生でしたね)

などを追求する。

またビジネスはインフラとビジネスプロセスの間にプラットフォームが存在する。

このプラットフォームをうまく構築する(される、意識すると)と

ビジネスは極めて短いプロセスで成立できるようになり、

限りなくスピードアップされるといった経営について考えている

(これにインタネット上のソフトが合体すると

日本型グローバルスピード経営が

完成できる、

ソフト会社、人工知能の研究者まで協力して!!!)。

さて、

プラットフォームを形成するのに米国は市場、欧州、中国は政府が鍵となる。

日本企業は、日本政府、地方自治体を使いまわすビジネスを構築すればプラットフォームが作れる。

特に環境ビジネスなどでは有効である。

官と企業との間での、スピード経営についての集合革新的な討論を行い、

そこから一歩進んで「スピード経営情報システム」研究開発にまで繋げたい。

富山県庁、一緒に研究会をやらないか(微笑み返し、清家)。

調べたい企業、コラボしたい企業は以下である。

グーグル、アップル、サムスン、ハイアール、アマゾン、キーウォーカー(人工知能)、トヨタ生産方式とトヨタ型物流、ファーストリテーリング、エゴイスト、百度、キヤノン、ソフトバンク、東芝、安川電機、日立金属、神戸製鋼所、

意外な企業も多いでしょう。

大阪ガス、ヤマダ電機、伊藤園、ニトリ、

フィリップス、シーメンス、ポスコ、現代自動車、日本電産、京セラ

NTTドコモとか情報通信系、YRPといった国立情報通信研究所も

パナソニック/シャープ/リクルート



インターネット上の日本型グローバルスピード経営用ソフト

を完成させたいね。この完成もスピードがないと浦島太郎現象になってしまう(大爆笑)。


ところではやい経営がある以上

遅い経営

もある!!!

これにも魅力が!

これはまたの機会に!!!!

例えばアイリス・・・おっと内緒!!!!

2010年8月2日月曜日

大学院を出てないエリートがいる国は日本だけ?



――すれ違う文化とビジネス――





1.アジアはエリート社会、欧米も中国、韓国、台湾もエリートは大学院修了
  
日本のみ大衆社会で大卒社会

エリート社会では、政府の意思決定は限定されたメンバーだけで構成され、またエリートは他人を信用せず疑い深い。

したがって、日本のようなお人よしのマスコミ迎合型の大衆感覚での政治、特に軍事・外交は行われない。


2.日本に留学したいアジア人は「女性」が多い?

欧米にアジア、中国、韓国のエリートの男性は留学する。中国の親は、日本は治安が良いので、娘を留学させたい。

また女性は欧米に留学するとその国で結婚したり、帰化したりして母国に戻って来ない傾向がある。

したがって、親は、娘は日本、息子は欧米と願う。


3.日本に留学したアジア人の多くは欧米留学のエリートとの競争で負ける?

欧米人はアジア人に

政府の中枢へ食い込むノウハウを

留学などで教えるが、日本留学ではほとんど教わらない。


4.アジアは多様?は嘘、アジアは中国とインドのみ、日本は?

アジアは中国とインドだけという意識が欧米人の常識である。

それ以外は、インドシナ=アセアン、アジアは多様との見方は日本だけではないか、とも思われる。

5.アジアでは、

中国とインドに対して

日本という先端科学技術に優れ、

世界一の環境・省エネ技術を持つ大国が太平洋上に対峙する構図である。



6.モンゴル帝国はかつて中国・ロシア・インド・イスラムを統一

重要な視点で

日本人がほとんど考えていない感覚は、

覇者特有の「アジアはひとつ」の意識である。

アジア、ユーラシアはかつてモンゴル帝国に統一された。

中国、ロシア、イスラム諸国もかつては統一国家モンゴルの部分であった。

モンゴルが解体後も、中国の明、清、ロシアのロマノフなどの皇帝は統一国家モンゴル帝国の後裔として、再び統一をもたらす資格を持つ者たちであった。

この意識が潜在化して

現在も各国のリーダーの行動に影響を与えている可能性がある。

これは日本人のアジア共同体意識とはまったく異質なアジアの覇者たちの本源的な感覚である?

なお時代はずれるがモンゴルはインドをも支配した。

インドのムガール帝国のムガールとは「モンゴル」を意味し、モンゴル帝国の後裔を称した。

かつての

モンゴル帝国統一の夢を追う中国、ロシアと

いった視点も時として見え隠れする。


6.日本は今後2020年頃までアジアで中国、インドと対峙し、その後米国、フランス?と対峙する。
 
なお20年後の2030年頃には、太平洋のメタンハイドレート、熱水鉱床資源、マンガン団塊などの無尽蔵の資源をめぐって

対岸の米国、南太平洋のフランスと対峙し、

太平洋資源開発・環境管理時代

となると予想される。
 
メタンハイドレートは燃える石「石炭」、燃える水「石油」に対して、燃える氷といわれる。

メタンハイドレートの推定埋蔵量は巨大で、石油・天然ガス埋蔵量の2倍から10倍と推定されており、日本の経済水域は世界最大級の埋蔵地である。

日本海側では富山湾から佐渡までの海底にメタンハイドレートのかなりな埋蔵が、

太平洋側の九州、四国、紀伊沖には世界最大級の埋蔵が推定されている。

開発は2010年代末以降となるが

富山湾から佐渡までの開発が容易で、太平洋側に先行するともいわれている。



 以上をまとめると、

①アジアはエリート社会、

②統一された過去がある、

③日本はかなりアジアの中では変わっていて太平洋に大きな可能性を持っている、

の3点が重要である。



7.日本人は海外雄飛できるか?KIS?暗い・家に帰らない・スケベーからの脱却
 
 日本人は内向きで、特にサラリーマンは海外でKIS(暗い・家に帰らない・スケベー)といわれている。上海で日本人サラリーマンの通訳のアルバイトをする中国人女子大生は注意しないといけない。暗い生真面目紳士が夜酒を飲むとびっくり、スケベー男に豹変する。

 さて、脱線して、歴史を遡ってみよう。



8.日本人は中世、戦国時代において海外雄飛をした。この時代の日本人、西日本居住者は明るく外交的で大らかであったとの説がある。

 中世以降、海外雄飛は欧州でも起こって、大航海時代が到来する。なぜ、大航海時代になったかという理由は多く語られている。

 私は経営学者なので「陸上輸送と海上輸送が代替的」で歴史を考えることを趣味としている。まだ仮説の域にも達しないが、大航海時代は陸上輸送より海上輸送が優位に立った結果であると考えることができる。古代は陸上交通が中心で人馬、駱駝が中心であった。中世になって船と航海術の発達で、馬車、駱駝で運ぶより、船で運ぶ手段が有利になった。その変化が経済に影響を与え国家の盛衰へと繋がる。
 
 古代の貿易品は駱駝などで運ぶ軽薄短小の金・絹などであった。ところが、中世以降、船で運ぶ重厚長大の陶器などが中心となった。生活必需品である陶器生産、貿易は家庭生活を変化させ、現在の家電生産・貿易に相当する産業となった。その結果、大陸に基盤をおく大国に対して、海上に基盤をおく大国が発生したとも考えられる。その頂点が英国であった。日本はユーラシア大陸の反対側で「英国」的存在になる可能性があった。
 
 さて、脱線を戻して、海賊とも称される「倭寇」について考えてみよう。中世倭寇は中国、日本を語る際に欠かせない。明帝国の悩みは北のモンゴル、南の倭寇の侵攻であった。倭寇は、実は海賊よりは、経営学的に乱暴に定義すると政産官学金(金融?)連携のグローバル多国籍企業(日本人15%+中韓台+アセアン+ポルトガル・・)が適当である。倭寇などで、日本人は中世以降海外雄飛し、この中には奴隷として売り買いされた人も多かった。


9.なお戦国時代の世界最大の奴隷貿易港は長崎であったともいわれている。論文があります。探してみて!

最盛時、九州に住む人は親族が海外に住むのは当たり前で、居住地域はインド洋まで及んだともいわれている。

このような日本人を内向きにしたのは三河出身の徳川政権の政策であった。長期政権は日本人の性格を三河人の性格?に変えたとも思われる。

ドイツにおいても同様な考えができる。ドイツ人の性格を決めた?のは最終的にドイツ民族を統一した北ドイツの生真面目なプロイセン気質であった。南ドイツはもうめっちゃ明るいからね。

将来、日本人が

かつての海外雄飛の明るさ大らかさを発揮する日も

期待してよいのではないか。


10.江戸時代富山配置薬モデルを現在の日本へ適用?

 江戸時代の富山配置薬・立山信仰は、世界雄飛のモデルとなりうるとかねてより考えてきた。

 富山配置薬のビジネスモデルについて、注目する点は、国内・海外から薬と医療知識を集め、日本全国へ富山ブランドの薬と医療知識を届けるである。なお、海外の薬を探索、購入するのに北海道の混布が使われ、また立山信仰の死装束の先用後利から配置薬の先用後利ビジネスが出てきた。

 この富山配置薬モデルを応用して日本の戦略を考えると、重要なのは「国内・海外から薬と医療知識を集め」である。日本経済、企業が世界へ伸びるには、輸出、海外進出を行うことは周知である。

しかし、それだけでは、特に海外進出が中心になると日本は空洞化する。流れこむ河を作らないと、出すだけではどんな大きな湖でも涸れてしまう。

アウトプットに相当する輸出、海外進出に対して、インプットである「海外知識・素材の探索」が不可欠である。

ステップは、①輸出、②海外進出、③現地法人が世界の知識・素材を探索、④世界の知識・素材を日本へ持ち帰る、⑤日本で加工・価値化・ブランド化、⑥輸出
・・・の循環である。


11.現地法人が世界の知識・素材を探索、日本へ持ち帰る 

世界の知識・素材を持ち帰るステップは①異質な知の獲得、②多国の現地法人間で生産品目の交流・交換による知識攪拌、③現地の世界標準化の進展、⑤日本への知識・素材の持ち帰り、とったステップとなる。


12.日本企業

 今後10年はアジアにおける欧米企業・韓国・中国の優位が続き、徐々に日本企業の逆転が起こる.

消費者が豊かになり庶民レベルまで商品が行き渡ると、顧客志向の企業が生産主導の企業から覇権を獲得する。

日本国内で1970年代、1980年代以降に起こった

「パナソニック、トヨタ自動車、イトーヨーカ堂などの成功」が

アジアで時代と国を変えて起こる。

10年後は世界、アジア、中国は顧客志向・効率経済になり日本企業の時代となる。

2020年日本企業は顧客志向・効率経済で世界において圧倒的な優位を発揮する。その日本企業をより強くするには、

日本企業は、

①リードタイム短縮、②グローバル総合ニッチ企業(GGN)、③世界ビジネスローテーション(多国の現地法人間で生産品目の交流・交換による知識攪拌)といった方策が考えられる。


13.日本政府の政策

日本政府の政策は、①金融支配(プロセス集金システム:税金は金融から取る)、②日本企業の環境・衛生インフラ輸出・海外進出戦略の支援(アウトプット)、③世界知識・素材獲得の支援(インプット支援)、となる。

これを成功させるには、総理、首長に経営者感覚が必要である。例えば、富山県は工業などの出荷額が4兆円に達する。これは年間売上4兆円の企業とも考えられる。

キャノンと同規模である。知事にはキャノン社長以上の経営能力が必須とも考えられる。