2010年8月31日火曜日

ロボットの製品化と企業(3) 成長政策はナビゲーションへの巨大投資?


秘書・介護 10年後
 第3バージョンが、機能支援であり、知的機能支援と物理的機能支援がある。一般に物理的機能支援を介護では辛いため強調するが、おそらく介護関連売上の3分の2は知的介護になる可能性が高い。ビジネスチャンスは知的介護ロボットである。
 高齢者介護ペットロボットへとペットロボットが進化する。これは携帯電話産業、自動車産業が大きな役割を果たすと考えられる。介護ペットには仮想の平均年齢を下げる経済効果がある。ここでは、明らかに戦略を持っていた企業と場当たり的な企業との差が顕著になる。
 ペットロボットの第1段階、特に第2段階で顧客のカルテを作っていた企業は、極めてこの介護ロボットへ進出しやすくなる。癖が分かっている奥様?みたいなもので、粗大ゴミのご主人?の面倒も上手に見ることが出来る。したがって、第1段階、第2段階を真面目にやってこなかった企業、新たに参入する企業にとっては極めて不利な競争条件となる。

 その点で、携帯電話企業、自動車産業等も第1段階、第2段階から参入して、肥やしをまいておく、必要があるとも考えられる。
 
 自動車は五感を備え、運転者のビジネス秘書となる。この自動車ロボットではトヨタが一番先行している。目の機能では、世界中のトヨタ車がカメラを積めば、トヨタは世界中をマルチカメラで常にモニターできるようになる。お爺ちゃんが行方不明になったときでも、瞬時に世界中を見回せ、パターンマッチングを使えばお爺ちゃんを見つけることができる。
 
 ナビゲーションはもっとも速く実用化される自動車ロボットである。このナビゲーションは、自動車だけでは当然もったいない。現在は電源等の制約の無い自動車で普及しているが、この運転秘書が携帯電話に乗る時代は近い。つまり、知的介護ロボットは、自動車で普及し、次に携帯電話に乗ると考えるのが自然である。
 そうすると、トヨタはあらゆる実験を、携帯電話企業、ノキア、サムスン、中国移動、ボーダーフォン、モトローラ、ドコモに先行してできる。

 自動車、携帯に応用されて知的介護ロボットは最後に家電へと応用される。

 なぜかというと、人間への知的支援は周囲から収集できる情報量と相関する。情報量の計算はいろいろな方法があるが、時間×空間で規定できる。ある空間内に存在する情報量が一定と仮定すると時間×空間の大きさで情報量が決まる。時速60キロで走る自動車に五感センサーを載せてとる情報量の総和は60キロ×空間×台数である。携帯も同様に時速4キロで人間が歩くと仮定すると4キロ×空間×台数である。家電は動かない。したがって、ゼロ×空間×台数である。
 自動車の台数は世界で約5億台、携帯が15億台と仮定しても、情報量の自動車総和は携帯総和の5倍に達する。自動車はもっとも優れた情報端末で、そこに搭載されたセンサーは世界中の膨大な情報をインターネットの中へ放り込め、巨大な仮想世界を構築できる。それは携帯電話がつくる仮想世界の5倍の広さを持っていると考えることができる(この仮想世界の概念が面白い!考えてください、いまや世界(現実+仮想)を造っているのは誰でしょうか?創世記は書き変えないとね(笑))
 またその情報量が大きいがゆえに高齢者の運転を知的介護ロボットがサポート、代替すべきとの考えは自然でもある。

したがって、自動車から携帯、家電という知的介護ロボットビジネスの移行は合理的に説明できる。したがって、世界でこのビジネスでもっとも有利なのは自動車会社、日本ではトヨタがキーとなる。
 
再確認
 ロボット依存経済が登場することは人口減少での経済への一つの回答であり、日本が世界に先駆けて実現可能な経済政策となりうる。
 年率10%の経済成長が見込める成長経済へと世界を先駆けれるかどうか、それが経済政策への未来への課題である。日本人口が3分の2へ減少する未来、やがて中国も人口減少社会を迎える。

その前に、われわれ日本人は時代を画す存在となれるかどうか、

そのカギはロボットが経済主体となれるかどうか?
(人間とペットとロボットと世界経済、企業にとってどこが同じでどこが違うの?)、

ロボット経済政策を立案しうるか。

とりあえず、スタートはナビゲーションロボット研究開発への集中投資 1兆円程度?

日本政府、トヨタとグーグル、百度の競争?

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