2014年5月17日土曜日

医療の分野を中核とする都市ビジネスは成熟経済でも成長していく

人は生死にかかわるとお金を大量に使う。そのため、医療の分野を中核とする都市ビジネスは成熟経済でも成長していく可能性がある。個人の全ゲノムがUS$100以下で解析され、皆がそれを知ってしまうと、大きな社会問題が発生する。

 病気の発症はゲノム以外の生活環境の影響が大きい。しかし、ゲノム解析によって病気の遺伝子が発見された場合、結婚・出産へのためらいが生じる可能性がある[1]

 不安を煽る「マップ」のイメージが巷に溢れる。悪意を持ったビジネスの到来、医療への無力感なども想定される。このような不安は、都市生活、都市ビジネスに大きな影響を与えるだろう。マップが不安を与えれば与えるほどセンサ見守りに対する期待と支出は大きくなる。

 立山科学の高齢者3万人見守りシステム(http://www.tateyama.jp/product/sy_report.html)は近未来の巨大産業の先駆的事例である。この見守りシステムは、見守りセンサからの時間軸上のビッグデータで支えられる。

 高齢者3万人の日常生活管理で見守りセンサからサーバーに蓄積されるデータは数年で膨大なものになる。データセンターを次々増設しないとシステムが耐えられない。3万人でも大変なのに、数百万都市の見守りシステムになると、このデータをどう保存するかは大問題である。

 また、スーパーコンピュータ・人工知能がないとこのビックデータを解析できない。世界中に無数のデータセンターとスーパーコンピュータが必要となる。




[1]自治医科大学学長 東京大学名誉教授の永井良三氏(元東京大学病院長)。永井氏は「情報爆発」という言葉の意味として、特に基礎研究におけるゲノム解析技術の急速な進展を挙げた。「次世代シーケンサーの性能向上によって、かなりの情報が大量に蓄積されるようになってきた」(同氏)。その一方で、現時点では、大量に生み出される情報を整理できない状況であること、それらの情報を活用して知識を構築していくこと、などが課題であると指摘した。http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140311/339409/

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