今後、都市ビジネスにおいて、マップからの戦略、センサからサービスにおいて、時間軸上のビッグデータを取り扱う必要がある。ビッグデータが増加してくる中では、企業はマップ・シミュレーション・センサ、ロボット経済化という4つの要素を加味した経営を行う必要がある。
級数的に増大するビッグデータを、①トップダウンで政治的・戦略的に利用しようという欧米型組織と、②ボトムアップで利活用する日本型組織の2つのビッグデータ経営の間で、競争が起こる。その時は近未来、場は世界である。
討議
Q: ビッグデータ、インターネットがどこに向かっていくのかとても勉強になった。しかしながら、このようなものに関しては光と影の部分がある。私は人間が生きていくうえで大切なものが3つあると思う。自由、元気・活力、差別化がないということである。それらの要素がロボット化によって妨げられてしまうのではないか。ある食べ物を、冷蔵庫を開けて食べようと思ったら「健康に悪い」と止められてしまう。それによって、人間の自由が奪われてしまう。データの蓄積によって、人生が完全透明化され、運命がある程度わかるようになってしまうと生きる力がなくなってしまう。そして、マップによってブレイクスルーイノベーションを起こそうという考え方は、天才とその他を差別することにつながる。これらの点に関してはどうお考えか。
A:私はこのロボット化の流れは基本的には止まらないと思う。真理を探究し夢を実現したいというのは人間の本能である。ただし、ご指摘いただいたような問題はすでに起こっている。
ロボットに囲まれて生活していくことでどのような問題が起こるのかに関しては、いろいろな議論が起こっている。私もアーティストなどとも議論しているが、結論は出ていない。おそらく世界中で結論はでていない。
また、常に優秀なロボットが登場した際に、それを世界中にコピーする戦略がよいのか。(これは欧米的経営戦略、トップダウンですね。)
それともセンサからの情報をもとにその人にあったロボットに自己組織的に柔軟に変化していくロボットを登場させる戦略がよいのか。センサからの情報によって、簡単なルールしか持っていないロボットでも変化していく。設計者にも予想できない動きをロボットが始める(総務省のロボット研究者)。これは、人間よりもはるかに種類の多いロボットが登場することを意味する。(これは日本的経営戦略、ボトムアップですね。)
個別化する市場へのソリューションと考えると、後者日本的経営戦略の考え方でロボット(M2M、S2S)が増加していくと予想している。
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