2010年9月17日金曜日
ロボットと女性・高齢者・弱者の社会参加支援
女性、高齢者、弱者の社会参加についてはロボットによる知的能力の増幅、補完、代替は極めて有効であり、筑波大学だけでなく、多くの産学官で歩行支援、筋力補助、増幅ロボットが開発されている。筋力補助以外に知的支援、補助、増幅などのロボット(ネットロボット)は有効であり、インターネット上で多くのロボットが開発されつつある。
21世紀の課題は、女性、高齢者、弱者を筋肉、知力で支援するロボット、ネットロボットの進化を前提としたビジネスモデルが構想される必要がある。
インターネットは現在ダイナミックに変化しつつある。次代のインターネットを変化させていくネットワーク原理について構想してみよう。インターネットの場で、各種ロボットの活動が盛んになっている。インターネットの場では多くのプログラム(ロボット)が人間以上の活躍をし、人間以上の活躍をするロボットは級数的に増加している。最も活躍しているのは、検索プログラムである。この活動はインターネットの全アクセス数の20%をはるかに超えると推測される。
検索ビジネスを行っているグーグルの検索活動は人間から、ロボットへと転換しつつある。人間の代理人(エージェント)としてのロボットである。インターネット証券取引ビジネスでの金融工学を応用したロボットは間の抜けた人間以上に役立つ。他にも多くの種類の人間を代行するロボットが登場している。これらのロボットはビジネス活動を人間と共同で行っているのである。これらは高齢者・女性・弱者の社会参加も支援する有力なロボットである。
インターネット上で人間を助けていて、高齢者、女性、弱者を支援または代行しているロボット(ネットロボット)としては以下がある。
1)銀行郵便局マンロボット
「インターネットバンキング」がある(同上、大学院生アンケート)。ネット上で、銀行の運営ができる。銀行の窓口まで行かなくていい。ジャパンネット銀行http://www.japannetbank.co.jp/である。これは「銀行マン」エージェントプログラムである。
2)健康支援ロボット
「健康診断ロボット」はアンケート方式で選択項目をチェックすることでネット上で健康診断ができる。健康診断ロボットのパートナーとして、薬剤調合ロボットは、ネット上で症状に応じて薬剤を調合してくれるプログラムであり、医薬関係のロボット化は、法的問題が多いが将来性が大きいロボットである。
3)警察官ロボット
「迷惑サイト撲滅プログラム」は、刑法175条(わいせつ図画公然陳列)や違法音楽ソフト、ウィルス配信目的のサイトを見つけてサイバーポリスに警告をする「警察官」エージェントプログラムである。
4)秘書ロボット
「創造支援プログラム」は、計画、アイデアを考える際に支援をしてくれるプログラムである。キーワード入力を手がかりとして、その目的を抽出し、カテゴライズされたサイトを、順を追って紹介してゆくもので、話し相手の感覚で作業に取り組める。「秘書」エージェントプログラムである。
5)医者ロボット
「医療プログラム」は、プログラムの判断により治療、投薬を行う。人類がかつて経験した内で、最良の方法で治療できる。現段階では、ロボット医療機器の性能、遠隔操作などが実用レベルでない上に衛生、倫理上の問題があり実用化には至っていない。「医者」エージェントプログラムである。
6)お手伝いさんロボット
「ダウンロードプログラム」は、ダウンロードの時間帯指定や、つながらない時の連続試行、回線が切れても途中からダウンロードできる。「お手伝いさん」エージェントプログラムである。
7)奥様大喜びロボット
「奥様支援ソフト(奥様大喜び)」は、夕食の献立を考えてくれるソフト。カロリー、栄養価などを計算してくれるだけではなく、食材にかかる金額に関してその地方の平均額を計算してくれる。季節の料理の紹介や、前回の献立と、かち合わないようにする、といった配慮もある。「栄養士」エージェントプログラムである。
8)救助ロボット
「IAA(I Am Alive)」は、災害などの被災地の救護所の端末に、ワイヤレスでネットに接続し、生存者が名前、住所、などの個人情報とメッセージを登録するもので、インフラが寸断されていても安否の確認ができる。現在は試験段階であるが、「市役所の救助公務員」エージェントプログラムである。
9)アドバイスロボット
「デートプランニングソフト」は、ユーザーが住んでいる所を入力すると、周辺デートスポットを組み合わせて自動的にプランニングしてくれるというもの。それに伴い、そのデートスポットなどの豆知識も提供してくれるので話題にも事欠かない。「おせっかい先輩」エージェントプログラムである。
10)落札ロボット
「落札ソフト」は、ネットオークションで、ユーザーが落札するために、上限を設定することで、その値段までの間で、自動的に落札してくれる。「バイヤー」エージェントプログラムである。
11)ウイルス保守ロボット
「オンラインウィルス検知ソフト(トレンドマイクロ)」は、自分のパソコンにウィルスがついていないか調べることができる。ウィルスが見つかった場合、除去することができる。「保守員」エージェントプログラムである。
12)友達ロボット
「人工知能」は、ユーザーの発言に対し、その言葉を理解し返事を返してくれる。言葉を覚えさせることもできる。「友達」エージェントプログラムである。
13)入力補助ロボット
現在、インターネットで人間を補助することが期待されている待望のロボットが「音声入力プログラム」である。キーボードの打てない方や目の不自由な方、お年寄りには便利である。打つという作業を音声対応にプログラム化したものである。「盲導犬」エージェントプログラムである。
14)通訳ロボット
「翻訳ソフト」は、現在の段階では、構文解析、意味解析が未発達なせいか、100%の意訳を求めるのは困難である。しかし、これは人間の手を介さない。「通訳」エージェントプログラムである。
15)郵便局員ロボット
「圧縮、解凍ソフト」は、データをいったん圧縮し送受信の時間を短縮。解凍ソフトで元に戻す。「郵便局員」エージェントプログラムとでもいえよう。
16)警備員ロボット
「暗号ソフト」は、さまざまな種類のファイルを、他人が見ても分からない状態にする。「警備員」エージェントプログラムである。
17)伝書鳩ロボット
「電話の動画ソフト」は、パソコンにCCDとサウンドボートマイク端子をつけて、動画で通話ができる状態にする。「伝書鳩」エージェントプログラムである。
18)医療診断ロボット
「健康維持管理モニタリングシステム」は、トイレにセンサーを付けて、尿の成分を分析。医療機関などのデータベースで調査する。「医者」エージェントプログラムである。
19)秘書ロボット
「 自動ブックマークプログラム」は、ページごとに開いた回数が記録されていていき、回数の多い順にブックマークされていく。インターネットをやればやるほど自分流に検索できる。「秘書」エージェントプログラムである。「
20)図書館司書ロボット
自然言語検索プログラム」は、あらゆることを自然言語(文章や話し言葉)で検索できるプログラム。対話形式で検索していく。「図書館司書」エージェントプログラムである。
他にもいくらでも登場している。清家と一緒に名前をつけ分類しませんか(学会を作ってインターネットロボット分類辞典を発行するとか)。
さて、ポータルサイトで販売を助けるロボット(プログラム)は販売能力でやがて人間を超えるかもしれない。人間の販売員は対応できる消費者の数で物理的に限界があるが、ロボットは無限の消費者を対象にできる。これらのロボットは人間と異なり、24時間働き、その能力は体調等で左右される事はなく安定している。また、衣食住を必要としないため人間に比較してコストは極めて低い。現在、インターネット仮想世界上のビジネス活動は、人間からロボットに置き換えられつつある。また、現実世界のビジネスも気づかないうちに急速にロボットに置き換えられていっている。
また、消費者側もロボット(プログラム)によって助けられる。検索ロボットは知識生産活動の有力なプログラムであるが、消費活動の有力なプログラムでもある。20世紀インターネットショッピングは、検索ロボットなしには成立できなくなった。21世紀の現在、消費者の活動を支援し、初期の指示と最終消費以外はすべてプログラム(ネットロボット、ロボット)が代行できる。例えば、来年の誕生日のパーティーを南欧風に行うという指示をすれば、来年の誕生日(最終消費)までの間、ネットロボットでお膳立てできる。上記のプログラムは、高齢者、女性、弱者のみならず、多くの人を助け、代替し、ビジネスモデルを変化させていく。
現在、日米の金融資産等の3分の2以上は65才以上の高齢者が保有している。ところが、彼らの消費は全体の3分の1に満たないといわれている。高齢者を経済活動に参加させることは、社会問題解決と経済問題解決の両方の意味が大きい。高齢者支援ロボット(プログラム)を開発できない国家、産業、企業はやがて、世界経済から脱落していくことになると思われる。
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