2010年9月17日金曜日

知識消費経済とロボット

中国中央電視台出演

日本のNHKに相当するのが中央電視台、数億人の視聴者、緊張

 現在の知識経済、知識創造経営、ナレッジマネジメントもそのテーマは知識の創造である。しかし、経済においては創造(生産)と並ぶ行為として消費がある。先進国家の経済においてはGDPの60%は消費が占めているといわれている。このように考えると知識経済においても知識の消費を問題にすることは知識の創造(生産)を問題にすると同様もしくはそれ以上に重要なことと考えられる。知識が創造されても消費されなければ、売れない知識の在庫が溜まるばかりである。現在は、知識を消費するビジネスが求められる。その一つを述べてみよう。

 インターネットの次に来るものは何かである。個人への働きかけである以上、人口の規模と市場規模の関係は断ち切れない。人口とは経済の基準原則である。経済=f(人口)である。例えば中国は人口が13億人、インドは12億人、インドネシアは・・・そして日本は1億2千万人程度である。人口が10倍ということは、市場規模は10倍にとどまらない。市場は人と人の間に成立する為、その規模は50倍にも100倍にも膨れ上がる。ネットワークの経済性である。これでは人口の数で日本は、中国、インドには勝てない。
 いかに巨大な市場を築いたとしても、人口には限度がある。世界中の人間を全て同一の市場に巻き込んだとしても、60億人の市場でしかない。人間の数ではない経済について考えてみよう。人間の代理をするハードをロボットとしよう。インターネット上のソフトはエージェントプログラムである。ロボットとエージェントプログラムは街や家庭、インターネット上で人間の代理をする。例えば、お宅のお子さんは、エージェントプログラムを相手にゲームをゲーム機でやっている。ところが2010年の現在、エージェントプログラムではなく人間と対戦するゲームも流行し、世界中を席巻している。メールが出来る程度の知識があれば十分楽しめるゲームでマニア向けではない。
 このように、人間とエージェントプログラムは代わりができるのである。このように、エージェントプログラムが無数に出てくれば、インターネット上はどうなるだろうか、これが21世紀いや22世紀である。

 ビジネスは、現在大きな転換を迫られている。厚生経済学の提言を待たなくても、外部経済の概念が経済の中心となりつつある。ビジネスはその社会的影響、地球環境を考えて、エネルギー消費の低減(環境保護)、高齢者、社会的弱者の積極的社会参加を前提とした企画を行わなければならない。そのためのプログラム開発への期待とそれを前提としたビジネスモデル、そして新しい経済学の構想が喫緊の課題である。
 ロボット(エージェントプログラム)は人類のバーチャルな移動を可能にすることにより、人間の空間的移動を減らし、環境問題におけるエネルギー消費削減効果がある。また、今後高齢者、肉体的、精神的障害者の社会復帰効果がある。
 本研究は、経済主体の定義や概念を人間以外に拡張する試みの一環である。「人間」と「ロボット=エージェントプログラム」を経済主体とし、ネットワークの経済を基本原理とするため、従来のエージェント理論と区別し、ロボット経済(エージェントネット経済)と呼ぶことができる。

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