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経営教育では、知識をどの程度知識転写、特に教育支援ソフトと人間支援ソフトへ知識を転写できるかどうかについてその効率について考察してみよう。知識転写性の大小は教育スタイルを決めるとき重要である。知識転写性は2種類ある。
第1は知識が物的な製品、ソフトへ転写される場合の効率である。物的な製品開発におけるデータベースや3次元CAD、ソフトにおけるオブジェクト指向言語はこの効率向上に貢献する 。第2は、物的な製品、ソフトが複写される場合の効率である。ソフトにおいてはデジタル技術によってこの第2の転写性はゼロに近くなった 。製品生産手段においては転写性の大小は大きい。プレスは知識転写性が高く、プレスという生産方式が選択されることは大量生産方式が成立するときの鍵となった。
さて、経営教育工学における創造対象は、ソフト開発と知識創造の2つに分けることができる 。知識は知識そのものとして創造、転写される場合と、ソフトに付随して創造され、ソフトが量産されるときそのコードとして転写されるときの2つに分けることができる。なお知的財産権と集金システムの大きさはソフトの量産の際の現実的な転写性の悪化をもたらす。
この知識転写性を改善する種々の工夫の体系が生産セットであり、教育支援ソフト、人間支援ソフトの生産セットについてもその整備が。生産セットの典型は工場である。工場はもっとも効率的に知識転写を、製品(モノ)に対して大量に行うための工夫で満ちている。この工夫が設備,工具の体系=生産セットであり、ローカルな熟練工による生産を凌駕、駆逐する 。
21世紀において教育工学の競争力のある生産セットが地球上のどこかに登場すれば、この生産セットは世界の熟練工による生産セットを淘汰する。
知識転写性は知識の内容によっても左右される。暗黙知は形式知より知識転写性は一般に小さい 。形式知化は知識転写性を大きくする。さらに、知識転写性を上げるためには、単純化、標準化される必要がある 。単純化されれば、知識量は減り、知識転写量が減り、知識転写効率が向上する。標準化は知識転写作業を標準化し、場所と時間の差がなくなる。世界中のどこで転写しても、過去でも未来でも転写が可能になり、知識転写性が改善される。
経営教育工学においても常に世界のどこかから生産セットの挑戦があることを想定する必要がある。教育における知識移転性の向上の手段として現代経営学は選ばれた可能性がある。
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